タッチデバイス向けUI追加の「かんたんSaaS」を携帯電話販売網で販売へ
サイボウズとソフトバンク、iPhone対応SaaS販売で業務提携
2010年04月23日 10時30分更新
4月22日、サイボウズとソフトバンクモバイルは中小企業向けセールスに関する業務提携を行なうと発表した。サイボウズの中小企業向け業務支援サービス「かんたんSaaS」をiPhoneに対応させ、その販売をソフトバンクモバイルが法人部門や代理店網を使って行なう。
かんたんSaaSは、Webデータベース「サイボウズ デヂエ8」をベースに開発された各種業務支援アプリケーションをSaaS(Software as a Service)として提供するサービスだ。顧客台帳や社員名簿、日報、勤怠管理など、機能ごとにアプリケーションを用意しており、必要なものを選んで利用できる。価格は1ユーザーあたり月額500円からで、5ユーザーから申し込み可能となっている。
今回は、タッチデバイスによる利用を想定したユーザーインターフェイスのテンプレートをかんたんSaaSの基盤部分に実装することで、個々のアプリケーションに手を加えることなく、全アプリケーションが自動的にiPhone対応となった。iPhoneからは、標準搭載のWebブラウザ「Safari」から利用する。
iPhoneに対応させるにあたっては、iPhoneらしいユーザーインターフェイスやスタイルに配慮し、指で操作しやすい大きめのボタン配置などを行なっている。
iPhone版かんたんSaaSの価格はPC版と同額で、すでにPC版を利用しているユーザーは、そのままiPhoneからも利用可能となる。また、かんたんSaaSの主要アプリケーションである
- 顧客台帳 for iPhone
- 商談報告書 for iPhone
- 売上情報 for iPhone
- 見積り依頼受付 for iPhone
- お問い合わせ・クレーム管理 for iPhone
をセットにした「かんたんSaaS お客様が見える化セット for iPhone」を用意。7月20日までに申し込めば、8月15日まで無料で利用できるキャンペーンを行なう(キャンペーン後は1ユーザーあたり月額1000円となる)。
サイボウズではこれまで、かんたんSaaSの販売にサイボウズ認定資格を保有した「サイボウズ オフィシャル セールス パートナー」を活用してきたが、ソフトバンクモバイルと業務提携することで、ソフトバンクの販売店を利用した販売を開始する。
これにより、多くの中小企業でつきあいのある携帯電話の販売店経由で、かんたんSaaSの申し込みが可能となる。一方、ソフトバンクモバイルは、かんたんSaaSをキラーアプリケーションとして中小企業へのiPhone導入を目指す。IT系販売網とは異なる新しい販売チャネルを求めるサイボウズと、iPhoneの法人向け販売を強化したいソフトバンクモバイルの利害が一致した形だ。
ソフトバンクモバイルでは、かんたんSaaSを武器に今後3ヶ月で1万社以上の中小企業にiPhone導入の提案を行なうとしており、サイボウズは初年度で3000ユーザーの獲得を目指す。