3月18日、シスコシステムズは2009年10月に発表した「ボーダレスネットワーク」を実現するための新スイッチ、および新しいサービスについて発表した。注目は新Catalystのスタック機構と、「TrustSec」と呼ばれるセキュリティ技術だ。
ボーダレスネットワークは、場所やデバイス、アプリケーションの境界を取り払い、「いつでも、どこでも、誰でも、どんなデバイスでも」といったニーズを実現するためのシスコのビジョンを指す。シスコシステムズ 副社長の平井康文氏は、ビデオトラフィックが増大し、モバイルデバイスの進化、顧客と社員、パートナーと従業員などの境界が薄れている市場の変化を挙げ、ボーダレスネットワークの意義を強調。新たに投入される新製品と新サービスの概要について説明した。
電力共有を可能にする
「StackPower」の正体とは?
続いて、ボーダレスネットワークを支える新製品と新サービスに関してプロダクトマネージメント シニアマネージャ 大木聡氏が解説した。最初に紹介された「Catalyst 3560-X」「Catalyst 3750-X」は、10GbEをサポートするスタックカブルなレイヤ3スイッチで、ギガビットポートを24/48ポートを搭載する。
最大の特徴は、シャーシ間での電源供給/共有を可能にする新しいスタック技術「StackPower」だ。これはCatalyst 3750-Xに実装されており、従来のスタック接続に加え、専用のケーブルでつなぐことで、電源を共用できるというもの。Catalyst 3750-Xでは二重化電源を搭載できるため、4つのシャーシに計8基の電源を搭載することで、スタック全体で3300Wの電力供給が可能になる。また、冗長化のために電力を予約し、プールするモードも用意されている。
電源は全部で1100W AC、715W AC、350W DC、440W DCの4種類が用意されており、スタック内でACとDCの電源を混在させることができる。また、27レベルの優先度により、どのポートで給電を落とすかなどの制御を詳細に行なえる。「11nの無線LAN APなど、ポートごと30Wを必要とするクラス3のデバイスを導入する場合、今までは高価なパワーサプライを用意していた。これに対して複数台で電力を融通し、柔軟に制御できるようにしたのがStackPower」(大木氏)とのことで、各ポート30Wの電力供給が可能な802.3atのPoE+に対応する。
また、L2スイッチの「Catalyst 2960-S」には「FlexStack」というスタック技術が導入された。10Gbpsのスタックケーブルをリング状に接続することで、最大4台までのスタックが可能で、管理が容易になった。
さらに、これら新Catalystでは、ソフトウェアもアップグレード可能で、3xxx-X系はLAN Base、IP Base、IP Servicesという3つ、2960-SもLAN Lite、LAN Baseの2つのソフトウェアオプションが用意された。レイヤ2スイッチでありながら、2960-Sに2つのソフトウェアが用意されたのは、顧客からのニーズだという。
その他、ボーダレスネットワークを実現するルーターの第一弾として昨年発表されたISR G2の最上位機種「Cisco 3900」シリーズには、より高速なマザーーボード「SPE(Service Performance Engine)200シリーズ」が追加された。SPE200シリーズを搭載した「3945E」と「3925E」は従来の3945/2925に比べて、パフォーマンスが3倍高速化された。3945/3925のマザーボードとの交換も可能になっている。
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