Microsoftのクラウドサービス
ところで、Microsoftももちろんクラウド型のサービスに着手しています。特にPowerPointの共同編集でHAL子さんがお勧めするのが、Microsoft Live Workspaceです。
Microsoft Live Workspaceは、Web上ですべての作業が行なえるものではなく、あくまでローカルPCでファイルを作成・編集し、Microsoftが提供するサーバーに保管する形のサービスです。保管の際、その編集履歴も併せて記録されますので、メール添付のように「あちこちで別々の人がバラバラに編集を行なっている」という可能性を小さくすることができます。
また、マイクロソフトはMicrosoft OfficeをWebブラウザー上で動作させる開発も進めています(先日発表されましたね、関連記事)。Googleドキュメントからもついに“β”バージョンの表記を取り、OSリリースも発表したGoogleとMicrosoftの競争からは目が離せませんし、結果としてコンピューティングの進化が速まり、(多少混乱はするけれど)その恩恵を受けることができる我々ユーザーにはメリットが大きいと言えます。
さらに、Microsoft Officeから直接Googleドキュメントを読み書きできるプラグイン「OffiSync」も、サードパーティから提供されています。ブラウザーとアプリケーションソフトを切り替えの手間も省いて、更なる効率化も、という訳です。
HAL子さん: 「という具合に、それぞれ得手不得手がありますから、目的・場面に応じた使い分けが大事というわけです」
クマさん: 「でも、ネットだとセキュリティが心配じゃないのか?誰かに見られたり、それこそGoogleに秘密を盗まれたりしないのかな??」
HAL子さん: 「(ふっ)社長は電子メールはお使いになりますか?」
クマさん: 「もちろん。当たり前じゃないか」
HAL子さん: 「社長がお使いのプロバイダーのメールサーバーには、送受信されたメールのデータが残っていますよ。もし、ネット上にデータを預けるのが不安であれば、電子メールだって安全だとは言い切れません」
山本くん: 「そ、そうですよ!」
HAL子さん: 「通信の秘密は法律で守られていますから、その点での心配はあまり意味がありません。泥棒に入られるのが怖いから家から出ないようなもの……。むしろパスワードの管理など利用者側の危機管理が問われます。出かける時は戸締まりを、ということです」
クマさん: 「な、なるほど……」
IDを自分の苗字、パスワードを名前に設定している春美ちゃんがギクリとしたのはさておき、クラウドサービスを利用する上では、機密情報がうっかりミスから流出しないよう普段から気をつけるのが大切です。
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