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東芝dynabook UXにみる、Netbookの上質

2009年06月24日 10時00分更新

文● 石井英男

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dynabook UXに加わった新色「コスミックブラック」。曲線を主体にした従来機のフォルムを継承する一方で、天板の質感は変えて、黒の高級感を追求している

Netbook戦線異状あり!?

新たに追加された「dynabook UX コスミックブラック」。高い質感と使い勝手のよさが魅力

 最近、PC市場において急成長を遂げているのが、Netbookと呼ばれる低価格ミニノートPCである。Netbookはまだ歴史の浅い製品であり、最初の製品が登場してから、まだ1年半程度しか経っていない。Netbookは当初、台湾やアメリカなどの海外メーカーの製品が主流であったが、2008年後半からモバイルPCの開発に長けた国内大手PCメーカーが参入を果たしたことで、単なる一過性のブームではなく、確固たる市場を築くことになったのだ。

 国内メーカーの製品は、海外メーカーの製品に比べて、スペックはほぼ同じでも、ボディの質感や信頼性、使い勝手などの点がおおむね優れている。特に、2009年夏モデルにおいては、国内メーカー各社が第2世代、第3世代のNetbookを投入してきており、初代モデルに比べて、さらに製品としての魅力が増した。これからNetbookを購入するのなら、単にスペックや価格だけで選ぶのではなく、質感と快適性の両面にフォーカスをあてて製品を選ぶべきだろう。

 そこで、各社から登場した最新Netbookの中でも、国内メーカーの信頼感と「dynabook」シリーズで培った使いやすさ、高い質感を両立し、発売以来高い注目を集めている東芝の「dynabook UX」を紹介したい。


Netbookの常識を破る「上質」なつくり

 東芝のdynabook UXは、昨年登場した「NB100」の後継となるNetbookである。Atom N280(1.66GHz)、1GBメモリー、1024×600ドット(WSVGA)液晶ディスプレー、グラフィック統合型のIntel 945GSEチップセット採用といった基本スペックは他社の最新Netbookとほぼ同じ。とはいえ、CPUはNB100に搭載されていたN270(1.6GHz)よりもFSBが高速化している(533MHzから667MHzに)。HDDも大容量の160GBで、Netbookとしての実用性では現状トップクラスと言えるだろう。

 しかも、dynabook UXは、モノ作りに対するこだわりが違う。海外メーカーのNetbookでは、ボディの質感や細部の仕上げにまでこだわった製品は少ない。dynabook UXは、東芝が誇るdynabookブランドを冠する製品だけあって(旧製品のNB100は、dynabookブランドではない)、そうした製品とは一線を画す、上質な作りが魅力だ。

dynabook UXの天板。上が新色のコスミックブラックで、左下がサテンブラウン、右下がスノーホワイトだ。斜めのスリット加工で指紋が付きにくく手触りも良好なサテンブラウンとスノーホワイトに対し、凹凸のないインモールド加工により光沢のある上質な質感のコスミックブラックとなっている。

 その象徴といえるのが、天板だ。天板は、ノートPCの顔ともいえる存在であり、液晶を閉じて持ち歩くときはもちろん、外出先で使っている際にも、他人の目に入る。dynabook UXの天板は、手前の角に柔らかなアールが付いたデザインで、スタイリッシュさと親しみやすさを両立している。

 ボディカラーは、オーソドックスなスノーホワイトと流行色の茶色を採用したサテンブラウン、さらに今回、アーバンな雰囲気のコスミックブラックが追加され、選択肢が広がった。スノーホワイトとサテンブラウンは、つや消しタイプだが、コスミックブラックはグロス塗装の光沢天板となる。

dynabook UXのヒンジは、これまでのdynabookシリーズとは異なり、左右の両端に配置されており、スタイリッシュな印象を与える液晶周囲のフレーム部分にも天板と同じように、斜めのストライプ模様が施されている

 デザインに対するこだわりという点では、ヒンジについても特筆したい。dynabook UXでは、左右の端にヒンジが配置されており、ヒンジとヒンジの間も、ヒンジと同じ丸棒のような形状になっている。ヒンジをこうした形状にすることで、デザイン的にも統一感を出すことに成功している。また、液晶周囲のフレーム部分にも、天板と同じように斜めのストライプ模様が施されている。こうした細部へのこだわりが、製品の魅力を高め、ユーザーに所有する喜びを与えてくれるのだ。

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