2009年4月21日、富士通(株)から同社初のネットブックとなる「FMV-BIBLO LOOX M/D10」が発表された(関連記事)。昨年から海外ではネットブックを販売していた富士通だが、国内市場では仕様を一新して展開することになった。
またその前日には、(株)東芝から「dynabook UX」が発表されている(関連記事2)。こちらも昨年秋に投入した「NB100」とは、姿かたちの異なる2代目である。
どちらも、メーカーのメインブランドである「FMV-BIBLO」と「dynabook」の名を冠しているのが特徴だ。自社の小型ノートとの競合もあり、市場の成長を様子見していたメーカーが、本気で取り組んできたのがこれらの製品だろう。ほぼ同時に登場した国産ネットブック2製品は、どちらがどう優れているのだろう? 両者を比較検証してみた。
まずはスペックから比較
LOOX M/D10も、dynabook UX(評価機はUX/23JBR)も、現在主流のネットブックとしては標準的なスペックとなっている。ネットブックである以上、主要スペックは似通ってくるものだが、売れ筋を狙っているのは間違いないだろう。
LOOX M/D10とUX/23JBRの主な仕様 | ||
---|---|---|
LOOX M/D10 | dynabook UX/23JBR | |
CPU | Atom N270(1.60GHz) | Atom N280(1.66GHz) |
メモリー | 1GB(最大2GB) | 1GB(最大1GB) |
グラフィックス | Intel 945GSE Expressチップセット内蔵 | |
ディスプレー | 10.1型 1024×576ドット | 10.1型 1024×600ドット |
HDD | 160GB | |
ネットワーク | 100BASE-TX、IEEE 802.11b/g、Bluetooth 2.1 | 100BASE-TX、IEEE 802.11b/g |
カードスロット | SD/SDHCメモリーカード、メモリースティック | SD/SDHCメモリーカード、MMC |
サイズ | 幅258×奥行き189×高さ29~34mm | 幅263×奥行き193×高さ25.4~32.4mm |
質量 | 約1.2kg | 約1.13kg |
バッテリー駆動時間 | 約2.6時間 | 約4時間 |
OS | Windows XP Home Edition SP3 | |
予想実売価格 | 6万円前後 | 6万円前後 |
似通ってはいるものの、いくつかの違いがある。機能の有無という点では、LOOX Mに搭載されたBluetooth、dynabook UXの1024×600ドット表示が目を引く。一方で、CPUクロックの0.6GHzがどれだけ違うかと言えば、体感できるほどの差異はないだろう。またメモリーの最大容量に関してだが、チップセットはどちらもIntel 945GSE Expressであり、メモリーモジュールさえ用意できれば、dynabook UXでも最大2GBを認識すると思われる。サイズ(フットプリント)や重さもほぼ同じで、携帯性で大きな違いはない。
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