図研ネットウエイブ(株)は22日、米Fortinet社が開発したASIC(特定用途向けIC)ベースのセキュリティーゲートウェイ製品“FortiGate(フォーティゲート)シリーズ”の受注を同日付けで開始すると発表した。
『FortiGate 3000』 |
“FortiGateシリーズ”は、ファイアーウォール、VPN、IDSなどに加えて、コンテンツフィルタリングやアンチウイルスなどアプリケーションのレベルを含めたセキュリティー対策を1台のハードウェアで提供する製品。世界3ヵ所にあるアップデートサーバーからシグネチャ―を定期的にダウンロードすることで、ウイルスやワームなどに対処する。
最上位機種となる『FortiGate 3000』は、GbitEthernetポート×3、10/100BASE-TXポート×3、High Availabilityポート×1を搭載。ファイアーウォールのスループットは3GBで、最大同時セッション数が50万、ユーザー数は無制限。VPNスループットは300Mbps、VPNトンネル数が5000、IPSec/PPTP/L2TPに準拠し、暗号化アルゴリズムとしてDES/3DES/AESをサポートする。また、ウイルス対策に関しては、HTTP/SMTP/POP3/IMAPをサポートするほか、ウェブメールの添付ファイルやマクロウイルス、暗号化されたVPNトンネルのスキャニングなどにも対応する。サイズは幅427×奥行き330×高さ89mm(2U)、重さは8kg。
同シリーズとしては、サービスプロバイダー向けの『FortiGate 3000』のほか、エンタープライズ向けの『同 300/400/500』、SOHO向けの『同 50/100/200』をラインアップする。価格は『FortiGate 3000』が523万円、『FortiGate 300』が155万4000円、『FortiGate 50』が16万6000円。『FortiGate 3000』は来年1月、そのほかの製品は本日付けで出荷を開始する。
米Fortinet社 CEOのKen Xie氏 |
記者発表会では、米Fortinet CEOのケン・ジー(Ken Xie)氏が製品の概要を説明し、「ASICベースのFortiGateシリーズでは、ソフトウェアベースの競合製品と比較して100倍のスピードを可能にする」としていた。また、同製品の販売を行なう図研ネットウエイブ(株)代表取締役社長の高谷英一氏は、「クライアントパソコンのウイルスソフトも重要だが、小規模利用において1台ゲートウェイを導入するなどの利用を想定している」としていた。