ASUSTek製nForce搭載マザーボード「A7N266」のバリエーションモデルの「A7N266-E」にあたる「A7N266-E」が登場した。同製品はnForce 420チップセットを搭載していたA7N266とは異なり、MSI製「K7N420 Pro」と同じドルビーデジタル信号の出力に対応した“nForce 420D”チップセットを搭載。大きな違いは、K7N420 Proが付属のブラケットでデジタル出力をサポートしていたのに対し、A7N266-Eはデジタル出力とアナログ5.1ch出力の両方に対応したACR(Advanced Communication Riser)カードを同梱していることだ。
A7N266-Eをはじめ、これまでも複数のAthlonファミリ向けマザーボードでサポートされてきたACRスロットはAMDやVIAなどが推奨する拡張カード規格の一種。Intelの“CNR”に対抗するため、既存のAMRを拡張したもので、South Bridgeなどに内蔵する各種コントローラの物理層を構成するものだが、これまで対応カードは1枚も登場しておらず、いわば「無用の長物」と化していた。
今回登場したACRカード「ACR-A6CH」は、South Bridgeにあたる“MCP-D”のサウンド入出力コネクタ部として機能するもの。コントローラはMCP-Dにすべて内蔵するため、カード上にはアナログ5.1ch出力端子と各種入力端子、同軸デジタル入出力端子とAC'97コーデック(2つ)程度しかないシンプルなものとなっている。このため、A7N266で用意されていたバックパネル部のサウンド出力コネクタ、そしてデジタル出力にも対応していたC-Media製サウンドチップは今回省かれた。
“MCP-D”。内蔵ネットワークコントローラは使われていない |
このほか特徴としては、なぜかMCP-D内蔵のものではなく、オンボードで別途に用意してあるRealtek製コントローラを利用してネットワーク接続をサポートしている点が挙げられるだろう。なおACRスロット以外のスロット構成AGP Pro×1、PCI×5、DIMM×3や、GeForce2 MX相当のビデオ機能を内蔵している点などはA7N266と同じ。価格はコムサテライト3号店で2万7500円。
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