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NTT-MEとモーションプロ、映画のストリーム配信を開始

2000年09月18日 20時51分更新

文● 編集部 小磯大介

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(株)エヌ・ティ・ティ・エムイー(以下NTT-ME)と(株)モーションプロは18日、都内で記者会見を開き、NTT-MEの運営するインターネット接続サービス(以下ISP)“WAKWAK(わくわく)”上で、歴史的な映画作品を有償でストリーム配信するサービスを19日に開始すると発表した。サービスの名称は“WAKWAK 名画劇場”。

会見の席上では、NTT-MEの第5マーケティング本部 第3事業部担当課長である奥田英範氏が、同サービスの概要について説明した。

奥田氏。「映画マニアを中心に、月400万円の売り上げを見込んでいる」

WAKWAK 名画劇場は、WAKWAK内、有償コンテンツの1つという位置づけ。100本以上の映画本編を有償で配信するサービスだ。モーションプロが配給する映画を、NTT-MEがサービス主体としてデジタル化し、実際に配信システムを構築、運営して配信する。同氏によると、「チャップリンやディズニーの初期作品、世界初のアニメーション作品など、ソフト化されていない、貴重なフィルムを提供する」という。当初は、モノクロの無声映画がメインだが「古い映画を提供する、という話でモーションプロと話が進んだ。今後は有声、カラー映画も配信する」としている。常時数100タイトルを用意する予定。

ターゲットは主に高帯域のインターネット回線で、WAKWAKの光ケーブル会員やADSL会員に384bpsのビットレートで映画を配信する。また、ISDNの2回線やアナログ56kbpsの回線向けに、それぞれ80kbps/34kbpsのビットレートもサポートする。歴史的なモノクロ映画やトーキーなど、マニアックな品揃えになるが、一般の映画ファンが求めるような最新作の配信については「ぜひやりたいが、帯域の問題があり、具体的な話は固まっていない」とした。

ストリーム形式はRealMedia。映画を観るには、RealPlayer G2 update 2、またはRealPlayerをインストールしたパソコンが必要だ。価格は、1本あたり100~300円程度。「“レンタルビデオより安く”をコンセプトにした」という。料金は、WAKWAKにログインしたユーザーが、観たい映画を選択してボタンを押すと、自動的にWAKWAKのプロバイダー料金に上乗せされ、契約時に選択した方法で支払われる。奥田氏によると、現在は“1泊2日(24時間)”分の鑑賞権を購入するシステムだが、将来的には7泊8日の料金体系なども用意するとしている。

RealPlayerで、384kbpsの映画ストリームを再生したところ。データ転送の遅延はまったく感じられない。ただし、ひたすらマニアックな品揃えなので、映画マニア以外にどう訴求するかが今後の課題と言えるだろう。具体的な広報活動に関しては「まだ未定(奥田氏)」とのこと

なお、WAKWAK以外のISPからWAKWAK 名画劇場を利用したいユーザー向けに、NTT-MEでは“ビジター会員”登録を受け付ける。登録料は無料で、映画1本ごとに所定の金額が必要。ビジター会員の支払方法は、クレジットカードのみで、ビジター会員登録(ID/パスワード)とは別途、カード番号をWAKWAK上の専用ページから入力すれば、あとはWAKWAK会員と同じように利用できる。

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