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文化放送ブレーン、総合ポータル“365@”を開設

2000年09月13日 22時39分更新

文● 編集部 小磯大介

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(株)文化放送ブレーンは13日、都内で記者発表会を開き、約30以上の無料コンテンツを1つのID/パスワードで利用できるポータルサイト“365@(サンロクゴアットマーク)”の開設を発表した。10月10日に本格的な運営を開始する。

発表会では、同社社長室 コミュニケーション・メディアグループ マネージング・ディレクター寺沢康介氏が、365@の特徴について説明した。

寺沢氏。「現在のコンテンツ寄せ集め型ポータルサイトは、限界に来ている」と、新ポータル開始の意義を強調した。2001年度中に、登録ユーザー数200万人が目標だとのこと

ユーザーに合わせてパーソナライズするポータルサイト

365@は、サイト内すべてのコンテンツ/サービスを1つのID/パスワードと1つのデータベースで管理。コンテンツを利用するユーザーの行動をデータ化して蓄積し、それをもとに、ユーザーひとりひとりの嗜好に合わせた(パーソナライズした)サービスを提供するのが特徴だ。

既存のポータルサイトを、どのユーザーに対しても同じサービスを提供するポータルサイトとして「“みんなのポータルサイト”」と位置づけた寺沢氏は、「365@では、“my only ポータルサイト”サービスを提供する」と、同サイトのコンセプトについて言及した。同サイトでは、“リコメンデーションエンジン”と呼ばれるプログラムが、ひとりひとりのユーザーの行動から嗜好を分析し、その嗜好にあわせて、情報やニュースのコンテンツを提供する。また、同サイトではEコマース(インターネット通販)サービス開始の予定があるが、同サービスでも、ユーザーが欲しいと思うような商品をパーソナライズして推薦するシステムを採用予定だという。なお、パーソナライゼーションをおこなうリコメンデーションエンジンの仕組みは非公開。

また、パーソナライゼーションという考えのもと、同サイトでは、ウェブ上で個人情報管理のできるパーソナルウェア(PIM:Personal Information Manager)である“パソウェブ(Personal Web)”と、インターネットで複数の人間からなるグループが情報を共有できるグループウェア“グルウェブ(Group Web)”が利用可能。パソウェブでは、ユーザー個人のスケジュール帳やアドレス帳を作成できるほか、ウェブメールの送受信や、友人との交換日記などのサービスを利用できる。グルウェブでは、自分で趣味のグループを作ったり、別のユーザーが作ったグループに参加できる。グループ専用の掲示板システムやスケジュール帳を利用可能。グループのフォトアルバムもグルウェブに作成できるようになる予定だ。また、自分が参加しているグループのスケジュールは、パソウェブ上の個人スケジュール帳からも確認できる。

“パソウェブ”のメイン画面。PDAに似たUI(ユーザーインターフェース)を採用した。グルウェブも同じUIだ。なお、グルウェブのユーザーには、大学のゼミ/サークルや、インターネットで情報を共有したい企業などを主に想定しているという

365@では、情報/ニュース、Eコマース、パソウェブ/グルウェブのほか、コミュニティー(掲示板やメーリングリスト)サービスも提供予定。コミュニティーでは、“就職情報交換”“学校別同窓会”“サークル/クラブ/ゼミ”“出会い系”や各種趣味の掲示板/メーリングリストをユーザーは利用できる。

就職情報サイトと連携

また、同サイトでは、同社の運営する就職/転職サイト“メガジョブ”とも一部コンテンツを統合。同サイトの学生向け就職サービス“メガジョブ・スチューデント”と、転職希望者向け“メガジョブ・キャリア”に登録したユーザーは、同時に365@にも登録可能。登録すると、メガジョブと365@の就職情報交換コミュニティーを自由に行き来できるようになり、365@にある、ほかのコミュニティーにも参加できるようになる。ただし、メガジョブに登録した個人情報やスケジュールと、パソウェブ/グルウェブを同期させることはできない。同社によると、365@とメガジョブを統合させる予定はなく、ポータルと就職サイトの共存をはかっていくという。

予定されている365@のトップページ。「既存のポータル然としたイメージで、違和感をなくした」と寺沢氏。ログインしていれば、ユーザーの好みに合わせてパーソナライズされた情報やニュースが掲載されるという

同社にとって、バナー/メールの広告や、コミュニティーサイトを構築したいクライアント企業に365@のコンテンツ用スペースを提供するASP事業“powered by 365@”が当初は主な収益源となる。しかし同社によると、将来的には、パーソナライゼーションデータベースに蓄積したユーザーの反応やバナーの効果を情報化して利用、販売する“ウェブデータベースマーケティング”を根幹のビジネスにする予定だという。

なお、12月には、携帯電話で365@の一部コンテンツを利用できる“ケータイ365@”も開始予定。

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