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サイベース、『Sybase Adaptive Server IQ 12.0』と『インダストリー・ウエアハウス・スタジオ』を発表

1999年05月17日 00時00分更新

文● 編集部 綿貫晃

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サイベース(株)は12日、データマート向けデータベース『Sybase Adaptive Server IQ 12.0』と『インダストリー・ウエアハウス・スタジオ』を発表した。

『Sybase Adaptive Server IQ 12.0』 『Sybase Adaptive Server IQ 12.0』



『Sybase Adaptive Server IQ 12.0』は、意思決定支援、データウェアハウス(蓄積されたデータの中から各項目間の関連性を分析するシステム)、データマート(目的志向のデータウェアハウス)などに最適化したリレーショナル・データベースソフト。大量のビジネス情報を、高速に分析することを可能にしている。格納したすべての項目をインデックスとして利用することが可能なため、事前にクエリー・パターンを想定する必要がない。通常のリレーショナル・データベース管理システムと比べ、約5分の1のサイズで構築でき、パフォーマンスは10から100倍になるという。

新バージョンは、Java対応となり、オプションとして『IQ Multiplex』が用意された。IQ Multiplexは、Sybase Adaptive Server IQが動作している複数のマシン上で、仮想的に1つのデータベースを利用しているように見せるオプション。このオプションによって、16EB(エクサバイト)のメモリを使用でき、複数の同時クエリーを可能にするという。発売は7月を予定しており、価格は未定。

リレーショナルデータベース操作言語は、SQL92やT-SQLに対応。サポートしているOSは、Solaris、HP-UX、AIX、UNIX、Windows NT。

Sybase Adaptive Server IQ 12.0は同日に出荷し、UNIXの各プラットフォーム対応版が869万5000円(同時に5ユーザーが接続可能)、Windows NT対応版が503万7000円(同時に5ユーザーが接続可能)。

『インダストリー・ウエアハウス・スタジオ』は、データウェアハウス、データマートにおける産業別のアプリケーションパッケージ。各業界特有のトランザクション・データをもとにカスタマイズし、ビジネスのパフォーマンスの管理、分析を行なえる。アプリケーションの開発は、カスタマイズを行なうだけのため、開発期間を短縮できるという。対応している産業は、小口金融、保険、通信、クレジットカード、医療、流通産業など。インダストリー・ウエアハウス・スタジオは、'99年第3四半期に発売予定で、価格は未定。

米サイベース社のエリック・マイルズ上級副社長
米サイベース社のエリック・マイルズ上級副社長



米サイベース社のエリック・マイルズ(Eric Miles)上級副社長は、サイベースのデータウェアハウス戦略について、「サイベースは、構築ではなく、購入できるデータウェアハウス・アプリケーションを提供していく。典型的なウェアハウスプロジェクトでは、業務の理解や分析クエリの作成から始めるため、開発に9~18ヵ月かかってしまう。インダストリアル・ウエアハウス・スタジオを使うと、その業界特有のデータをもとに設計するため、開発を3ヵ月以内で行なうことができる。この開発期間短縮は、コストを半分にし、リスクを減らすことを可能とする。また、特定業界向けにビジネスのパフォーマンスを管理、分析するため、顧客のロイヤリティーを細かく計ることもできる」と述べ、日本での展開については、「まずは、通信業界からパートナーを組んでいきたい」と語った。

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