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『マイクロソフト帝国-裁かれる闇-』の著者が、米マイクロソフトの闇の部分について講演

1999年03月16日 00時00分更新

文● 報道局 桑本美鈴

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 (株)オープンテクノロジーズと(株)草思社は共同で、『マイクロソフト帝国-裁かれる闇-』(草思社刊)の著者であるWendy Goldman Rohm(ウェンディ・ゴールドマン・ローム)氏の来日講演会を行なった。
 Rohm氏は、同著はゲイツとその部下たちとの電子メールによる極秘のやり取りや、メーカー各社の経営陣へのインタビュー、連邦政府の資料等に基づいているとし、「マイクロソフト社は、いまや国際標準となった技術を用いて、市場での略奪行為を行なってきた。ゲイツは確かにすばらしい技術を開発し、市場の発展に貢献したが、その見返りとして市場での独裁的権力を求めたのだ」と説明。
 「どうやってマイクロソフトがこの行為を行なったかというと、ひとつは、法的な契約をメーカーと提携し、マイクロソフト製品しか使えないようにしたこと。もうひとつは、技術的な縛り付け、すなわちインターネットツールなどライバル社製品を使用した場合、OS上で誤動作するようにし、技術的に他製品をブロックしたことだ」
 「一方Linuxといったオープンソースのソフトウェアが登場し、市場もそれらを指示し始めた。現在、Red Hat製品ユーザーの90パーセントが元Windowsユーザーである」
 また同氏は、米司法省とマイクロソフトとの裁判について、「マイクロソフトの独裁を戒めるためには、事業分割が最も効果的だろう。OS事業と、その他のアプリケーション事業の2つに分割する方法がベストだと思う」と語り、講演を終えた。最後は、主催者側の「18日からはLinuxWorldも開催される。“マイクロソフトの終わり”の始まりだ。一緒にマイクロソフトがつぶれるのを見よう」という挨拶で幕を閉じた。

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