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オラクルとマイクロソフトの間で“漁夫の利”を狙うインフォミックス--データベースエンジンを適用分野ごとに最適化するロードマップを発表

1999年02月10日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

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 インフォミックス(株)は9日、'99年度の同社の事業方針と2000年までの製品ロードマップを発表した。本日の記者発表に合わせて、米インフォミックス・ソフトウェア社の会長兼最高責任者ロバート・フィノキオ氏(Robert Finocchio)が来日。同社の'98年の業績などを発表するとともに、今後の方針を打ち出した。

 先月末に発表された'98年第4四半期('98年10月1日から'98年12月31日)業績で、同社は、前年同期比18パーセントの伸びとなる2億1460万ドル(約246億円)の売上高と、同214パーセントの伸びとなる2290万ドル(約26億円)の純利益を達成した。'98年全体で見ても、純利益が、'97年度の3億5880万ドル(約409億円)の損失から一転、5230万ドル(60億円)の黒字となり、同社は着実に業績を回復してきていると言える。

米インフォミックス・ソフトウェア社 会長兼最高責任者ロバート・フィノキオ氏 米インフォミックス・ソフトウェア社 会長兼最高責任者ロバート・フィノキオ氏



 フィノキオ氏は、インフォミックスがフォーカスする分野として、“データウェアハウス”、“Web E-Commerce”、“OLTP(大規模データベース)”の3本柱を掲げ、これを支えるコンセプトとして“Smart Data Federation”を打ち出した。“Smart Data Federation”は、JavaやCOMといったコンポーネントテクノロジーを使って、プラットフォームやデータベースエンジンに依存しない、シームレスなデータアクセス環境を提供するというもの。

 フェノキオ氏は、「競合他社はデータベースのジェネラリストを目指しているが、わが社はスペシャリストを目指す」とコメント。これまでのオラクルやマイクロソフトなどのデータベースベンダーは、1個の処理エンジンでどんなシステムでも構築しようとしていた。だが、わが社は用途に合わせたデータベースエンジンを提供する、データベースのスペシャリストになる」と述べた。

 続いて、インフォミックス取締役副社長兼製品企画本部長の石光輝信氏がデータベースサーバー製品のロードマップを説明した。

インフォミックス取締役副社長兼製品企画本部長 石光輝信氏 インフォミックス取締役副社長兼製品企画本部長 石光輝信氏



 データベースエンジンのロードマップは、OLTP/E-Commerce分野と、データウェアハウジング分野の2つのエリアに分けて示された。

 OLTP/E-Commerceに関しては、'99年に、20パーセントの性能向上を図ったコードネーム『Centaur(ケンタウルス)』を、2000年には、OLTP性能の強化やERP製品との接続を強化した『Pegasus(ペガサス)』を投入する。

 データウェアハウジング分野に関しては、'99年に、64bit対応やクラスター機能の強化を図ったコードネーム『Yellowstone(イエローストーン)』を、2000年には、信頼性をさらに向上させた『Independence(インでペンデンス)』をそれぞれリリースするという。

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