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脳科学に裏付けられた画期的学習エンジン

やる気にさせる英語学習SNS「iKnow」の意外な素顔

2008年02月21日 18時00分更新

文● 板井博史

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他社がiKnow!を真似できない理由


── ここ数年、いろいろな会社がeラーニングに取り組んでいますが、法人向けが中心で一般ユーザーに向けて無料で提供しているものはiKnow!が初めてのように思います。なぜ他社は無料でやれないのでしょうか?

エリック 色々あると思いますが、投資家のメンタリティーの違いが大きいんじゃないでしょうか。われわれは投資家に支えられています。だから安心して学習プラットフォームを作っていき、まずは英語、いずれはその他の言語、さらには医学や法学などといったコンテンツにも広げようとやっていけるんですよ。でも普通のeラーニング会社がコンテンツを全部タダで配ったりしたら、回線インフラのコストはどうする、従業員の給料はどうやって払うかとなるわけじゃないですか。どうしても目先のお金が必要になって、なかなか長期的なことはできないんですよ。



資本を集めやすいアメリカ、ものづくりにうるさい日本


── セレゴにはアメリカ法人もあるということですけれど、そちらはどういう事業をしているのですか?

エリック アメリカのセレゴは基本的には持ち株会社で、オペレーションは日本のみです。スタッフは全員日本のセレゴ・ジャパンに勤めています。セレゴ・ジャパンの親会社はセレゴという関係ですね。なぜ、そうしたかというと、日本とアメリカの風土のそれぞれ良いところをうまく取り入れながら、会社を作ろうと思ったからなんですよ。

 基本的にアメリカ人は、こういうベンチャーに投資したがる民族です。グーグルとかヤフーとか、MySpaceとかFacebookやアマゾンとかが良い例ですよね。もちろん、失敗はいっぱいありますし、巨大な失敗も珍しくないです。でも、巨大な成功は実は巨大な失敗よりもずっと多いんですよ。

 投資って一種のギャンブルじゃないですか、アメリカみたいに投資家がギャンブルをしないかぎり、なかなかiKnow!みたいなのは生まれて来ないと思いますね。アメリカでは100億投資して、2年後倒産なんてことがよくありますが、これは日本ではあり得ない話ですよね。日本は、まず2億円ぐらい投資して、5年とか10年様子を見ようとします。でもアメリカでは博打のように金をかけて、その中から時価総額何10兆円という当たりが出てくるんですよ。投資家から見ると、そういう成功が1回出れば、100回負けても勝ちなんですよ。そういうのが日本ではないみたいですね。

 一方日本人は、目が肥えているというか、細かいところを見ますよね。細かいところを見てこれが良い、これが良くないから改善しようという風に。2つの文化でなにかおもしろいことができるんじゃないかと言うことで、日本でのオペレーション、アメリカでの資金調達という形で動かしています。

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