あなたもハッピーなコミュニケーションをドゥーしないか
9月3日、ドラえもんの誕生日という記念すべきこの日、記念すべきタッグが六本木ミッドタウンに登場した。iモードの父である夏野剛氏(現ドワンゴ取締役・慶応大学教授)、巧みな『ルー語』をあやつるルー大柴氏である。
ちょいグリッシュでエンジョイしながらプレイして
2人が出席したのはヤフー・ジャパンの英語学習サービス「Yahoo!英語powered by iKnow!」関連イベント。サービスを手がけたのはセレゴ・ジャパン、英語学習系SNS「iKnow!」で一躍名を馳せたIT企業だ(関連記事)。夏野剛氏はこのセレゴのアドバイザーでもある。
今回、ルー大柴氏をメインキャラクターとしたキャンペーン「ちょいグリッシュ」がスタートした。キャンペーンページから、Yahoo!英語「ちょいグリッシュ」が5レッスン無料で受けられるようになっている。
「ジャパニーズってすごくシャイなので、自分を表現するのがノー・グッドだと思うんです。なので、ちょいグリッシュは、エンジョイしながらプレイする、それがインポータントだと思うんですよね。ドンチュー・シンクソー?」(ルー大柴氏)
CCO(チーフ・ちょいグリッシュ・オフィサー)にビカムしました
ちょいグリッシュのコンセプトは「50%ジャパニーズ、50%イングリッシュ」。
日本人は「美しい言葉」にこだわり、ブロークン・イングリッシュを恥ずかしがる傾向があったとルー氏。それを日本語-英語を混ぜこぜにした「ちょいグリッシュ」を使うことで打破していってほしいという。
「まずボイスを出さないと全然ノーグッドだと思うんですよね。こんなことするとラフ(Laugh)される、と思わず、まず自分を出していかないと。ブロークンでもいいんです。コミュニケーションがベリー・インポータントではないかと。ウィー・アー・友達なんですよ」(ルー大柴氏)
そんな「ちょいグリッシュ」の代表者ということで、ルー大柴氏は「CCO(Chief Choiglish Officer)」にも就任した。
「ライバルの某企業に比べると、こちらは『ユルユル』という感じ」
ヤフー・ジャパンの経営方針は4月から『爆速』になった。日本法人をアジア進出の要にして、「なんでもスピーディーにやっていこう」という方針だ。どの企業もそうだが、アジア進出において壁になるのは「言葉の壁」。今回、ヤフー社員4000名に「Yahoo!英語powered by iKnow!」無料アカウントを提供し、アジア進出をねらっていきたいという。
「IT企業の社内英語」が話題になったときには、こんなコメントも残していた。
「ライバルの某企業に比べると、あちらは『軍隊(式英語教育)』、こちらは『ユルユル』という感じ。脱力系企業でも無理なくやっていけるようにしたいと思います。まずは(Yahoo!英語を使った)ライトなやつを……」(ヤフー・ジャパン 川邉健太郎氏)
iKnow!のアドバイザーである夏野剛氏は、「実際に英語や中国語を勉強してみたら、頭に残る率がものすごく高い」とシステムの特徴を説明。「一回でもやればこのシステムのすごさが分かると思います」と、やや興奮気味に話した。
「ぼく自身、ソムリエの資格試験をこの仕組みで受けたいと思っている」(夏野剛氏)
ルー大柴氏の「ちょいグリッシュ」は父親ゆずり
ちなみにルー氏が「ちょいグリッシュ」を身につけたのは、亡き父親がマルチリンガルだったからだという。
「うちのファザー、もう亡くなったんですけど、(中国の)ハルビンにいたのでロシア語と中国と英語がしゃべれたんですよ。父は外国ナイズされてるから、ときどき英語が入ってくる。『おい、ルー!ここにストロベリーあるからイートしろよ』『今日のピクチャーどうだった?』って感じで。ぼくは本名トオルっていうんですけど、『ルー』って名前をつけてくれたのも父だったんですね」(ルー大柴氏)
そんなルー氏が、コミュニケーションの重要性を知ったのは学生時代。旅先で「Yeah!!」と調子良くやっていたというルー氏は、あるとき「わざと『Yeah, Yeah』言っていたらバカにされる」ということに気づかされたのだという。
「『ブロークンであれ、イエス・ノーをはっきりさせて、自分の知っている単語で、相手に伝えようとしなければダメ』。ちょっとした勇気、カリッジが必要なんですけど、やらないとボディーにつかないと思います」(ルー大柴氏)
ユーもトゥギャザーしようぜ
そんなわけで、ちょいグリッシュ、引いてYahoo!英語powered by iKnow!のコンセプトは「とにかく伝えようとする」ことだった。TOEICのような試験英語ではなく、「それじゃネイティブに誤解されるよ」という挙げ足とりの英語教育でもない、誰かに伝えたいことを伝えるための「ナマの英語」を身につけられるサービスはたしかに必要なのかもしれない。
かくいう記者も、記事をライトしながらハートをキャッチされかけた。ここまでリードしてくれたなら、あなたもトゥギャザーしてみては。