既報のとおり、デル(株)は27日、個人向けパソコンブランド“Inspiron”(インスパイロン)シリーズのノートパソコン(関連記事1)およびデスクトップパソコン(関連記事2)と、個人向けハイエンドパソコンブランド“XPS”シリーズのノートパソコン新製品計8機種を発表した。同日、東京都内で新製品発表会が開催され、個人市場に向けた戦略や新製品の特徴が説明された。なお、それぞれの新製品の詳細については、関連記事を参照のこと。
発表会の冒頭のステージイベントで披露された、『XPS M1330』(左から3台)とInspironノートのカラーバリエーションモデル
発表会の冒頭で挨拶した、同社マーケティング本部 本部長の中島耕一郎氏は、1997年に個人向けブランドの“Inspiron”と“Dimension”が登場して以来、今年が10年目の節目にあたることを述べ、特殊で競争の激しい日本市場に根付けたことを、「デルの製品が、常に変化し続けるお客様のニーズに、適応し続けてきた証ではないか」と、これまでの10年を評価した。
デル マーケティング本部 本部長の中島耕一郎氏
同社の個人市場に向けたスローガンは“YOURS IS HERE”。YOURSは同社の画期的な製品ラインナップを、HEREは同社と顧客のあらゆる接点を示すという
新製品全体の説明を担当した、同社クライアント製品 マーケティング本部 マネージャーの松尾圭介氏は、まず個人向け製品のブランド戦略について説明した。デスクトップ製品の記事にもあるとおり、デルは今まで個人/小規模事業者(SMB)向け製品として、デスクトップには“Dimension”、ノートには“Inspiron”という2種類のブランドを使っていた。しかし今回の製品から、個人向け製品はInspironブランドに統一され、Dimensionブランドは消えることになった(現時点では、一部継続販売製品には残っている)。
デル クライアント製品 マーケティング本部 マネージャーの松尾圭介氏
従来と今後のブランドおよびターゲットユーザーの分類。Inspironは個人向けに特化する
また、新しいInspironブランドは個人市場に集中し、SMB市場向け製品は別のブランドが担当することとなる。XPSは引き続き個人向けのハイエンドブランドとして継続されるが、ハイエンドにふさわしい高級感のあるデザインと最新の技術、専用サポートなど、ハイエンドゆえの特徴を重視していく。今回発表されたXPSブランドのノートパソコン『XPS M1330』は、その好例と言えるだろう。
2007年夏モデルのノートパソコンラインナップ。“NEW”のマークがあるのが新製品
2007年夏モデルのデスクトップパソコンラインナップ。Dimensionは継続販売の1製品のみ残る
Inspironのノートパソコン新製品は、8色のカラーバリエーションがラインナップされる点が特徴のひとつとなっている。松尾氏はカラーパネル部には肌触りがよく指紋が付きにくい“マイクロサテン処理”を施しているなど、色だけでなく質感面でもこだわった製品であるとした。また、XPS M1330も3色のカラーバリエーションを用意したほか、13.3インチ液晶ディスプレー搭載機としては市場最薄(最薄部が22.1mm)のデザインを実現するなど、デザイン面を重視した製品であることを強調した。
Inspironノートのカラーバリエーション。右端の“ピュア・ホワイト”と“クール・ブラック”以外はB.T.O.オプションとなる
カラーバリエーションの特徴と名称
ステージイベントにて。モデルの女性が抱えているのはXPS M1330の“ルビー・レッド”
デスクトップのInspironシリーズ。こちらもデザインは凝ったとのことだが、すでに多彩なデザインのある日本のデスクトップパソコンと比べると、特筆するほどのデザインとは言えない
