本体は約181gという20000mAhの製品としては非常に軽い
ただ正体は不明なまま
20000mAhにしてはやけに軽い、軽すぎる。77Whを181gで割ると、ケースや回路込みで約425Wh/kgだ。仮にセルが250~300Wh/kgなら、セルだけで約257~308g必要になるはずだ。この製品がどうやって181gに収めたのか、ラベルからはまったく説明がつかない。
残量計が大ざっぱなのか、実容量が表示より小さく、たとえば10000mAh程度なのか。ただし相手のPixel 6も、約5年前のモデルを中古で買ったSIMフリー機だ。使用歴も電池の劣化具合も不明である。劣化していれば蓄電量は新品より少なく、それでパワーバンクの大きな減少を説明できるわけではない。急速充電の損失だけで片付けず、双方の実容量と残量表示を分けて考えたい。
数日使うと5000mAhクラスとのサイズ感の差は大きく、挿したまま歩くと脱落や端子への負担も気になる。筆者は移動中、鞄の中で両者が動かないよう収めて充電する使い方に重宝している。Amazonで2599円。購入時は1万2330円から79%引きと表示されていた。
元値はさておき、この謎解きに2599円を払えるガジェットマニアには、研究材料としては面白い。しかし20000mAhの容量を当てにして買う人には、現時点では勧められない。「181gの奇跡」の正体はまだわかっていない。便利さを楽しみながら、容量の確認は宿題としたい。筆者が衝動買いしたのは、どうやら大容量の安心ではなく、小容量では収まらないIT系のパズルだったのかもしれない。

今回の衝動買い
・挿すだけで充電出来る大容量20000mAhパワーバンク(型番Z8)
・購入:Amazon.co.jp
・価格:2599円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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