アップルがMac向けの自社製チップ「Appleシリコン」の戦略を大きく変えようとしているようだ。米メディアBloombergが6月25日に報じた。
同紙によると、アップルは年内に投入予定の次世代チップ「M6」について、上位モデルにあたる「M6 Pro」、「M6 Max」を発売する計画がないという。
つまり、まず通常のM6だけを出し、そのあとはすぐに次の世代である「M7」シリーズの開発に注力する方針だそうだ。
2020年にAppleシリコンが登場して以降、各世代のチップには必ず通常版にくわえて高性能なProやMaxが用意されてきた。そのため今回のM6は、Appleシリコン史上で初めてPro、Maxなどの上位モデルを持たないチップになるとみられている。
Bloombergの報道では、M6はすでに新型のエントリー向け「MacBook Pro」でテストされており、今年後半の投入が見込まれているという。M6はメモリーとチップのあいだでデータをやり取りする帯域幅の向上に重点が置かれており、現行のM5の最大153GB/秒と比べて最大200GB/秒になる見通しだという。
そのほかM6ではメモリーの設計が刷新されたり、AI処理を専門に担当するニューラルエンジンが強化されたりするという。チップ内で実際の計算をこなすコア全体の性能も上がり、動画のエンコード・デコード処理も改善されるとのことだ。
さらにGPUも再設計されており、アップルはGPUのコアを最大12個まで搭載したバージョンをテストしているという。最大10個のM5よりもコア数を増やすことで、AIやグラフィックスなど複数の処理を同時にこなす負荷に、より強くなることを狙ったものだとされている。
ProやMaxなどの高性能モデルが復活するのは、来年登場予定のM7世代からになると伝えられている。それぞれの登場スケジュールは通常のM7は早ければ来年前半、より高速なM7 ProとM7 Maxは来年末、そして最上位のM7 Ultraは2028年の見込みだという。
なお、アップルは最上位チップ「M5 Ultra」の開発も続けており、こちらは早ければ年内に新型「Mac Studio」の一部として投入することを目指しているという。
毎年、上位モデルが用意されてきたAppleシリコンだけに、今回のM6は無印だけという方針は意外に思える。半導体パーツの値上げが影響しているのだろうか?
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