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「人件費がトークンコストに変わる」エージェント時代に備える、Dell Technologies Worldレポート

AI活用企業を悩ませる“トークンコスト”問題 デル・テクノロジーズが示したいくつかの解決策

2026年06月29日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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「可視化」「ファインチューニング」「高性能インフラ」でトークンコストを最適化

 クラーク氏に続いて基調講演に登壇し、最新のプロダクトポートフォリオを説明したDell Technologies ISG プレジデントのアーサー・ルイス氏も、トークンコストの問題に触れた。

 ルイス氏は「トークン経済(トークノミクス)のためのFinOps」が必要だと語る。これは、トークンの生成コストと使用効率に基づく「トークンへの投資対効果」を可視化し、最適化していくことを指している。具体的にはまず、自社が保有するすべてのデータ層にわたる可観測性を確保することが必要だという。

Dell Technologies President ISG(Infrastructure Solutions Group)のアーサー・ルイス(Arthur Lewis)氏

 トークンコストを最適化するうえでのポイントは、上述の「可視化(FinOps)」のほかにも「適切なモデルの選択とファインチューニング」や「高性能なAIインフラ」があるという。

 前者については、汎用的なフロンティアモデルを自社向けにファインチューニングすることで、4000トークンから400トークンに消費量を節約したケースを紹介した。また、後者については、NVIDIAのVera Rubin NVL72プラットフォームをベースとしたラックスケールソリューション「PowerEdge XC9812」を紹介し、「トークンあたりのコストを従来の10分の1に削減できる」性能を持つと語った。

ラックスケールの統合ソリューションとして提供される「PowerEdge XC9812」

展示されていたPowerEdge XC9812のサーバーノード

ストレージ新世代機「PowerStore Elite」は“ゴールドスタンダード”

 Dell Technologies Worldの2日目には、ストレージ、サーバー、サイバーレジリエンス、プライベートクラウド関連の新製品やポートフォリオ刷新が発表された。

 ストレージ製品としては、PowerStoreの新世代機「PowerStore Elite」が発表された。複雑化し予測困難なIT環境や、爆発的に増大するAIワークロードに対応するため、ハードウェアとソフトウェアの両面で大幅な刷新が行われている。

 具体的には、3Uサイズで実効容量は5.8PB(6:1の容量縮減保証)に達し、前世代のPowerStoreとの比較で最大3倍のIOPS(500万IOPS)、最大4倍のスループット(80GB/秒)などを実現している。また、NVMe SSDにおける業界標準ドライブ(EDSFF E3)の採用、QLC/TLC SSDの混載サポート、無停止アップグレード可能なデュアルコントローラーの搭載、ランサムウェアの検出とクリーンコピーへの自動復旧機能なども備えている。

 ルイス氏は、「PowerStore Eliteは、単なる次世代製品ではなく“ゴールドスタンダード(最高基準)”だ。これだけのパフォーマンスと機能、高い集約率を1つの製品で実現できる競合はいない」と強調した。

「PowerStore Elite」の概要。データのインプレースアップグレードが可能なコントローラーの搭載により、長期的に利用できるモデルと位置づけられている

* * *

 クラーク氏は、自らが取り上げた「AIネイティブ企業」というコンセプトは、未来のものではなく現在のものであることを強調した。

 「AIネイティブ企業は、もはや単なるビジョンではなく、具体的に実現可能な設計図となっている。それを実現できると確信しているのは、皆さんを支える体制やエコシステムが整っているからだ」

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