ワイヤレスサラウンドなど、注目すべき5つの新機能
新機能は大きく5つあり、いずれもAVアンプの可能性を広げる面白いものだ。
まずは待望の「ワイヤレスサラウンド」。これは将来的なアップデートで提供される機能で、新世代のDENON HOMEスピーカー(DENON HOME 200/400/600)をワイヤレス接続のリアスピーカーとして活用できるもの。5.1ch再生ではDENON HOME 200を左右後方に2台置いて使う方法に加えて、DENON HOME 400と600を後方に1台置いて使うパターンにも対応する。
また、7.1ch再生のシステムに置くことも可能だが、この場合は若干複雑で、DENON HOME 200を使用する場合はサラウンドバックもしくはサラウンドスピーカーをワイヤレス化できるが、DENON HOME 400/600を使う場合はサラウンドバックスピーカーのみワイヤレス化が可能となる。
理由としては、DENON HOME 400/600はユーザーの真後ろに設置することになるため、レイアウト上の制約が発生するためだという(通常、サラウンドスピーカーは左右の壁寄りに広く、サラウンドバックスピーカーはリスニング位置の後方に置くため、直感的にも1筐体でステレオ再生のスピーカーを置く場所としてはサラウンドバックスピーカーの方が適していると思う)。
設定は初回のみAVアンプのメニューからスピーカーレイアウトに追加。以降はHEOSアプリで一時解除や再接続の操作をする仕組み。音楽信号はBluetoothを使って伝送する(2chぶんしかワイヤレス化できないのもBluetoothの制約と思える)。
Dolby Atmos再生の可能性を広げる新機能
「Dolby Atmosチャンネルエキスパンダー」も興味深い機能だ。これはAVR-X3900Hのみが対応。接続されているのに音を出せなかったスピーカーも活用して、広がりとつながりのいい音場を作る技術だ。
デノンのAVアンプは多彩なスピーカーレイアウトが実現できるのが魅力だ。しかしながら、Dolby Atmosでは基本的に水平方向の7chスピーカーと天井のトップスピーカーを追加して立体的な音場を実現するフォーマットになるため、仮にハイトスピーカーを導入していても、そこからは音が出ないという制約もあった。
Dolby Atmosチャンネルエキスパンダーは、フロントスピーカーとトップスピーカーで鳴らす信号からハイトスピーカーで鳴らす音を合成して割り振るといった処理ができる。対応するのはDolby Atmos再生時(DTS:Xには非対応)で、Dolby Surround、Neural:X、Auro 3Dなど、既存の立体音響やアップミックス技術の処理を徹底的に研究してデノン独自のアルゴリズムを作っているという。
マニア層はフォーマットの進化に応じてスピーカーの数を増やしてきた経緯があると思うが、一部使用しないものが出てしまい残念と考えていた人にとってもうれしい機能だ。
Dolby Atmosで制作された映画の再生中、チャンネルレベル表示をしたところ。標準状態のDolby Atmos音声ではトップミッドスピーカー(TML、TMR)からは音が出ているが、フロントハイトスピーカー(FHL、FHR)からは音が出ていない。
このDolby Atmosチャンネルエキスパンダーの効果を確認するのに有益な「チャンネルレベル表示」も新機能だ。昨年の「AVR-X2850H」から搭載している機能で、AVアンプの各チャンネルから出力している音のレベル表示をリモコン操作で簡単にオーバーレイ表示できる。トップスピーカーやハイトスピーカーの利用状況を視覚的に確認できるのが便利だ。
「センターチャンネル バイアンプモード」は、従来から対応していたフロント左右スピーカーのバイアンプ駆動に加えて、センタースピーカーのバイアンプ駆動もできるというもの。AVR-X3900Hが対応している。
最後が1440p映像信号のパススルーやフレームレート最適化技術のAMD FreeSyncへの対応。ゲームなどのニーズも想定した機能として追加されている。
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