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金融ビジネス戦略「Vision 2030」の進捗をAWSジャパンが共有

AWSで「モダナイズ」や「AI実装」を進める金融機関 三井住友信託銀行やアフラックの先進事例

2026年04月21日 07時30分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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マイグレーション・エージェント活用・レジリエンス強化における支援策の現状

 AWSジャパンは、現在、「日本社会・経済の安定した基盤を提供」することを目標に掲げた金融ビジネス戦略「Vision 2030」に取り組んでいる。これは、「戦略領域への投資拡大」「新規ビジネスの迅速な立ち上げ」「イノベーション人財の育成」「レジリエンシーの更なる強化」という4つの柱で展開している。

 AWSジャパンの常務執行役員 金融事業統括本部 統括本部長である鶴田規久氏は、同戦略から主に、マイグレーションやAIエージェント活用、レジリエンス強化の取り組みについて説明した。

金融事業のビジネス戦略「Vision 2030」

 まずは、マイグレーションの進捗だ。現在、日本の金融機関において、AWSのクラウド基盤にミッションクリティカルなワークロードを移行する動きが本格化しているという。

 ゲスト登壇した2社以外にも、日本取引所グループ(JPX)では、2027年9月に向けて適時開示情報伝達システム「TDnet」のAWS移行を進行中であり、株式売買システム「arrowhead」のマッチングエンジンにおいても実証実験が始まっている。他にもSBI新生銀行が、AWS上で稼働する「次世代バンキングシステム」の採用を決定している。

クリティカルワークロードをAWS移行した金融機関

 同じく加速しているのが、Bedrockによる生成AI・エージェント活用だ。鶴田氏は、先進的な金融機関がAIの本番稼働を始める中で、「LLMを性能や用途、利用料に応じて使い分ける需要が高まっている」と語る。こうした中でBedrockは、単一のAPIから100種類を超えるLLMを呼び出せるという強みがあり、AIエージェントの構築に求められるアプリケーションの展開・監視・運用のための機能も揃っている。

 さらに、高性能なエージェントを安全かつスケーラブルに構築・展開・運用するためのAgentCoreも、アフラックを含む様々な金融機関において試用や展開が始まっている。

生成AIは実験から本番・スケール段階へ

 最後は、これまで特に注力してきたというレジエンスの強化だ。「我々はクラウドが、オンプレミスに匹敵もしくは凌駕するほどレジリエンスを高められると確信している」(鶴田氏)

 その取り組みのひとつが、2021年に公開した「金融リファレンスアーキテクチャ」の日本版である。2025年10月に更新された最新版では、レジリエンスやミッションクリティカル、生成AIのガバナンスなどのリファレンスを拡充しつつ、ユーザー事例の追加や現行コンテンツの更新などを行っている。

 さらに、2026年内には、生成AIやAIエージェントが参照することを前提に、同アーキテクチャを再構成する予定だ。

金融リファレンスアーキテクチャのAI対応

 また、2025年12月、最上位のサポートプランとして「AWS Unified Operations」を追加している(日本語対応済み)。同プランでは、障害発生時の5分以内のプロアクティブな応答に対応し、顧客の環境を徹底理解した「ドメイン スペシャリストエンジニア」なども加わる。いち早くSOMPOホールディングスが導入している。

最上位の「Unified Operations」を追加

 金融機関でも検討が進む「PQC(耐量子計算機暗号)」についても触れられた。AWSでは、約8年前からPQCの取り組みを始めており、クラウド自体のポスト量子暗号はAWSが対応し、クラウド内については「ツールや選択肢」を提供する「責任共有モデル」のあり方などを、金融機関と対話を始めているという。

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