保険やリース業界にも広がるオファリングソリューションの現在地
2030年度までに売上2000億円を目指す 富士通、初年度堅調の金融業界向け「Uvance」を拡充中
2026年02月25日 14時45分更新
AI/データ利活用プラットフォーム:米金融機関での実績を持つFICOのプラットフォームが中核に
第2層にあたる「AI/データ利活用プラットフォーム」は、データ活用を推進する「Data Driven Finance」、規制遵守とリスク管理を高度化する「RegTech & Compliance」、社会課題の解決と企業成長を両立する「Sustainable Finance」の3つのオファリング体系から構成される。
Data Driven Financeの中核を担うのが、2025年にパートナーシップを結んだFICOのプラットフォームだ。米国の大手金融機関の90%以上が同基盤を採用するという実績を有し、日本でも信用スコアリングで知られる一方で、AIを活用した意思決定プラットフォームのリーダー企業でもある。「我々のAIに、金融の専門性を有するFICOを加えて、データ利活用の領域を切り拓いていく」(西田氏)
FICOのソリューション群のうち、オムニチャネルを活用して顧客とのコミュニケーションを最適化する「FICO Customer Communication Services」を2025年7月より提供し、ドコモ・ファイナンス債権回収やジェーシービーにて導入されている。2026年2月には数学的モデルでコストや利益を最適化する数理最適化サービス「FICO Xpress Optimization」を提供し、FICOのサービス群を統合的に備えた「FICO Platform」も2026年度中に展開予定だ。
なお、RegTech & ComplianceやSustainable Financeのカテゴリのオファリングに関しては、金融機関のニーズを捉えながら、2026年度内に整備していくという。
カスタマーエクスペリエンスの向上・スマートソサエティの実現:BtoB向けのEmbedded Finance基盤をPoC中
フロント層である「カスタマーエクスペリエンスの向上・スマートソサエティの実現」は、顧客の個別ニーズに対応する「Personalized Experience」、バックオフィス業務を自動化する「Finance Automation」、非金融サービス内に金融機能を組み込む「Embedded Finance」の3つのオファリング体系から成る。
Personalized Experienceでは、既に展開中の銀行店舗向けソリューション「Digital Branch(デジタルブランチ)」に加えて、相続領域に特化したソリューション「FinSnaviCloud(フィンスナビクラウド)」を提供中だ。属人的な相続事務をデジタル化するサービスで、直近では戸籍謄本から相続関係説明図を自動生成するAI機能も追加している。2026年2月現在で、24社の金融機関が導入しているという。
Finance Automationでは、信用金庫の補完業務システム向けソリューション「SK-Force」を提供するほか、今後はFICOや同社の生成AI「Takane」を用いたオファリングを拡充していく。
Embedded Financeに関しては、現在、SaaSデータを分析して企業の資金ニーズなどを検知し、ファイナンスサービスにつなげる「Fujitsu Embedded Finance Platform(仮称)」のPoCを金融機関と進めており、2026年度中にリリース予定だ。現在PoC中のSaaSは中堅中小向けのEDIだが、将来的にはERPやCRM、HRTechといったSaaSデータも集約・分析して多様なファイナンスサービスを提供できるプラットフォームへと進化させていくという。
また、病院と保険会社をつなげて給付金の支払いをオンラインで完結できる「オンライン診断書連携サービス」も、2026年5月より提供予定である。











