“異世界転生”小説を生成する
もっと思いきって、筆者が絶対書かない分野を、Antigravityを通じて書かせることに挑戦してみることとします。書き上がったのが、第1部に相当する12話分、約3万4000字の「魔法が【スパゲッティコード】で動く欠陥世界に転生した社畜SE、詠唱のバグを直してたら無自覚に神話級魔法を量産して聖女に監禁されかける件」という、いかにもなタイトルの話です。実験として、AIにできるだけ任せて戦略的に生成してみることにしました。
「魔法が【スパゲッティコード】で動く欠陥世界に転生した社畜SE、詠唱のバグを直してたら無自覚に神話級魔法を量産して聖女に監禁されかける件」の12話を元にしたキービジュアル 作品へのリンクはこちら
まず、カクヨムの月間上位ランキングを分析し、どういう世界観がウケているのかを調べました。すると、“ファンタジー、人生2周目”という設定が強いことがわかります。もともと持っているスキルを異世界で活かすというタイプの内容です。さらに、ギャップや屈折した人間関係があり、過去では評価されなかった主人公が、転生先では最初から最強という、いわゆる“異世界転生なろう系”の展開が好まれていることがわかりました。
その上で、ヒロインについては、重い愛、闇、曇らせなど、一筋縄ではいかないウェットな関係が良い。そしてタイトルは、プロットの要約にせよ、不幸、きっかけ、その結果、そして強烈なベネフィットを入れよ、承認欲求の代理充足をさせよ、という要素を盛り込む必要があると提案が来ました。
それを踏まえて、どんなストーリーが作れるかを5案考えてもらいました。そのうちの一つ「案4:異世界ファンタジー×社畜SE×自動化」が面白そうだったので、そのプロットを書いてと指示しました。主人公の能力は「リファクタリング・アイ」、魔法の記述の問題点が一発でわかる能力です。
その上で、キャラクターと世界観の設定をまとめてと指示したところ、これらの情報が「設定資料集」として、mdファイルにまとめられていきます。Antigravityを利用するメリットは、この外部化されて管理される設定資料にあるといっても過言ではありません。世界観のルール、キャラクターの詳細設定、物語に登場する専門用語がまとめられています。
そして、このファイルは物語が展開していくにつれて、情報が随時アップデートされていきます。また、書き上げた過去の物語についても、設定的な変更があった場合には、全体に反映させることもできます。
これにより、長文化によってコンテキストが積み重なり、後半になるにつれて、曖昧化する問題を回避することができるのです。
設定資料集の一部。全文はカクヨムのこちらで紹介

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