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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第142回

数枚の画像とAI動画で“VTuber”ができる!? 「MotionPNG Tuber」という新発想

2026年02月02日 07時00分更新

文● 新清士

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AI技術でニッチ領域が一般化へ

 ろじてんさんは、メイキングを記したnoteの中で、「バイブコーディングのみでここまでプログラムを組める時代。本当にAIのコーディング能力の向上には驚くばかり」と書かれています。実装計画はOpenAIの「ChatGPT-5.2」を使い、精査と実装はアンソロピックの「Claude Code」を使ったと明らかにされており、「殆どミスすることなく進みました」とされています。

 MotionPNG Tuberは、登場したAI技術を土台に、さらにその技術に積み重なるように、派生技術が広がってきている典型例といえるでしょう。Nano Bananaに代表される一貫性を持った差分画像の作製技術、さらに、アプリを開発するためのバイブコーディングの発達が、今まではなかなか実現が大変だった技術をより実現しやすく、扱いやすいものに変えようとしています。ありあわせの技術であっても、まったく新しい何かを生み出しているのです。

 ニッチのニーズだったものが、開発しやすくなったことで具体化され、一般化していくことは、ユーザーが主導するイノベーション技術の発展のなかでは繰り返されたことでもあります。日本の独特なニーズでもあるアニメ的なAITuberの技術は、今後もAI技術と組み合わさりながら、発展を続けていくと思われます。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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