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モーダル小嶋の「これを食べたくなったので」 第42回

日清食品さん、ごめんなさい。自分は「完全メシ 謎肉丼」を“完全メシじゃありませんでした〜!”というドッキリだと思っています

2025年12月08日 12時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「完全メシ 謎肉丼」
日清食品
12月8日発売
398円(税抜)
https://www.nissin.com/jp/company/news/13558/

ひとくち目からジャンク感全開

 世の中は思うようにならないもので、おいしい食品に限って「カロリーが高い」とか「塩分が多い」とか、たくさん食べるのは推奨されない栄養価であることが多い。

 そうなると、「おいしくて、栄養バランスがよい食品があれば……」と考えたくなります。しかし、いざそういうものを食べると、「うーん、これって本当なのかな?」という気持ちが湧いてくる。人間とは勝手な生き物ですね。

 日清食品が12月8日から発売する「完全メシ」シリーズの最新作、「完全メシ 謎肉丼」。「カップヌードル」の人気具材“謎肉”をごはんにのせた商品「カップヌードル 謎肉丼」のパンチある味わいを、「栄養バランス食」として再構成した一杯です。価格は398円(税抜)。

謎肉丼を完全メシにできる? 本当に?

「栄養とおいしさの完全なバランスを追求しました」ってあるんだよな

湯戻し5分でふっくら仕上がる

粉末調味料と仕上げオイル

調理中もずっと「これで栄養素がしっかり摂れるのか……?」と思う

 湯戻し5分でふっくら仕上がるごはんに、ペッパーを効かせた濃いめのしょうゆつゆ、そして味付けされた“謎肉”(味付豚ミンチ)とネギ……。

 ビジュアルも香りも、言葉を選ばずに言えば「ジャンク丼」。開封した瞬間から漂う香ばしい肉とスパイスの香りだけで、ごはんが進みそうな予感がします。

いや、このビジュアルで完全メシは無理でしょ

 ひとくち頬張れば、謎肉の肉汁とつゆの濃いめしょうゆ、そして胡椒のピリッとしたアクセント。想像通りの味です。カップヌードルのスープにお米を入れて雑炊にした感じ。一口食べたら、確かに止まらない。

マジで、想像通りの味です

 つまり、味は間違いなく“濃いめ”。塩気や脂質の部分はどうしても存在感を残すので、食べすぎ・頻度の高さには注意が必要でしょう。完全メシといえども。

 ……しかし、これって本当に完全メシなんでしょうか?

それなのに、栄養バランスは完璧

 このインパクトがある味わいの裏には、“栄養食”としての本気が詰まっているのが完全メシシリーズの真骨頂。

 三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)に加え、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸などを含む33種類の栄養素 を「日本人の食事摂取基準」に即してバランスよく配合しているそうなんですよ。

 具体的には、ビタミンA/D/E/K、各種Bビタミン、ビタミンC、さらにカルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛といったミネラル類、n-3系/n-6系脂肪酸など、現代食で不足しがちな栄養素を網羅している、と。

筆者がウソをついていると思われたくないので、公式のリリースをスクリーンショットで貼っておきます

 しかし、この味ですよ。マジでカップヌードル系列の味。謎肉丼の味。舌に“パツン”とくる塩加減、醤油とコショウのキリッと立っている風味。でも、栄養は“完璧な食事”レベルらしい。このギャップが信じられない。

 完全メシ 謎肉丼は、「夜食どんぶり」「深夜のコンビニ飯」そのもののテイスト。しかし裏側には、しっかりとした栄養設計があって、33種の栄養素がバランスよく配合され、「最適化栄養食」として認証まで受けている……。

 今日の食事、適当に済ませたい。だけど栄養も気にしたい。かつ、ジャンクな満足感も諦めたくないという、めちゃくちゃな欲求を叶えてくれるメニューです。

 ……いや、でも、本当なのかなあ。

 日清食品さんには申し訳ないけれども、自分は完全メシ 謎肉丼を「テッテレー! これ、完全メシじゃありませんでした〜!」というドッキリじゃないかと疑っています。“ドッキリ”に関するイメージがYouTubeでよく見るそれじゃなくて、完全に昭和生まれによるバラエティー番組の発想になっているのはごめんなさい。

 それぐらい、インスタント食品のあの“やめられない魅力”が詰まっている味わいなんですよ。しかし、栄養成分表示を見ると、ちゃんとしている。すごくちゃんとしている。

 これを食べているときに、「ドッキリ」という札を持った日清食品の社員さんが、部屋に飛び込んでくるんじゃないか。そんなわけのわからないことを考えながら、完全メシ 謎肉丼を食べています。うーん、この栄養価、本当でしょうか。もちろん、信じていますが……。

モーダル小嶋

モーダル小嶋

1986年生まれ。いろいろな分野を担当したりしなかったりで、自己紹介のときに歯切れが悪くなりがち。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくどうぞ。

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