OpenAIが10月6日、開発者イベント「DevDay 2025」でChatGPTの新機能を発表した。会話内で、SpotifyやCanva、Figma、Zillowなどの他社製アプリを直接呼び出して使えるようになる。英語圏の145ヵ国・地域で、すべてのユーザーが利用可能になる。
You can now chat with apps in ChatGPT. pic.twitter.com/T9Owi3POim
— OpenAI (@OpenAI) October 6, 2025
たとえば「Spotify、金曜のパーティー用プレイリストを作って」とチャットで指示すれば、ChatGPTがユーザーのSpotifyアカウントにアクセスしてパーソナライズされた選曲を提案する。チャット上で再生も可能だ。
新機能は、OpenAIが新たにリリースした開発ツールキット「Apps SDK」を使ったもの。開発者は自社アプリをChatGPTのエコシステムに簡単に組み込めるようになる。従来のプラグイン機能が限定的だったのに対し、新SDKは会話の文脈をアプリに渡してタスクを自動実行させる仕組みだ。たとえば旅行計画の途中でExpediaを呼び出して予約したり、デザイン作業中にCanvaでポスターを生成したりできるようになる。
開発者には収益化の道もある。Instant Checkoutの支払い機能を使って、アプリ内課金を実現する計画だ。これにより、ChatGPTはただのチャットツールではなく、アプリをホストするプラットフォームとなり、SDKを通じて開発者を囲い込むエコシステム戦略が示された形だ。
しかし、もし競合グーグルがこの流れに対抗したら、GeminiにYouTubeやGoogleマップ、Googleカレンダーなどを融合させ、検索から予約、ストリーミングまでを独占してくるようになるだろう。今回の新機能追加は、AI版プラットフォーム競争の号砲と見ることもできる。開発者たちは今、Apps SDKを握りしめて、次の一手を考えているはずだ。







