ただしバイブコーディングには課題も
ただし、Buildには弱点もあります。現状、Build公開されているアプリは、グーグルの規約上は「ユーザーのコンテンツはユーザーに帰属します」としているため、著作権はアプリの開発者に帰属します。しかし、公開されたアプリは他のユーザーのものであっても、すべてのコードを見ることができる上に、それをコピーすることもできるため、改造を防ぐことはできません。コードは共有されるものという前提で考える必要があります。他人にコードが見えないようにするためには、別サービスで作り直す必要があります。
また、動的に様々な機能を追加していると、いつの間にかバグが混入してきます。特に大きな機能を追加したときには、適切に動かなくなることがあるため、バグ修正にはかなり時間がかかります。筆者にはソースコードを見ても、何が問題を起こしているのかの判断ができないため、様々なプロンプトを入力して、問題解決を目指すしかありません。しかし、こうしたバイブコーディングの常で、一度特定のミスにハマり込むと、どうやってもそのバグを解消できないという現象にぶつかってかなり困ったりもしました。
追加機能を入れて、安定的に動いていた環境がバグだらけになることも何度も経験したため、機能が安定してきたところでコピーを取って、バージョンを変えて次の機能追加をしていくというのが、Buildでの基本的な作り方かもしれません。
また、Nano Bananaは効きやすいプロンプトと効きにくいプロンプトがあり、機能を追加しても、ちゃんと動作するかどうか、一つ一つチェックをしていく必要があります。現状、Google AI Studioでは1日100枚の生成上限があるため、テストを繰り返しているとすぐに上限を使い切ったりもします。
さらに、Buildで制作したアプリは、現在のところ、商用版Geminiと連動させて使うことができません。いずれ統合される段階も来るとは考えられますが、現在はあくまで実験環境での位置づけになっています。

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