「触って納得」のスムーズなケーブル取り回し!ASRock「Steel Legend SL-1200GW」で組んだPCは高負荷長時間運用も静かで快適そのもの

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII

提供: ASRock

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ファン動作音から、高負荷の長時間駆動まで実動チェック

 各種電源ケーブルの長さや取り回しなど、組み立てに際して気になるところがなかった「SL-1200GW」。ここからは電源ユニットのキモとなる実動テストに進んでいこう。

 「SL-1200GW」への電源供給は、実使用と同じく壁のコンセントから電源タップを経由している。また、冷却ファンの動作モードは、常時回転する「iCool」機能をオフに設定し、さまざまなテストを実行した。

 Core Ultra 9 285KやRadeon RX 9070 XTをベースに組んだPC全体の消費電力は、24スレッドのCPUがフルロードされるCG系ベンチマーク「Cinebench 2024」実行時で330W前後になる。CPUのみでは総容量の3割に届かないが、CPUとビデオカードに高負荷のかかるゲームプレイでは、「モンスターハンターワイルズ」で490W前後、「Cyberpunk 2077」だと510W~530W台に達した。

単位:W

 電力指標のTGPが304WとなるRadeon RX 9070 XTで500W超えなので、同じくTGPが300WとなるGeForce RTX 5070 Tiや、TGP360WのGeForce RTX 5080を組み合わせるなら、1200Wの選択肢は正解だろう。

さらにCPUとGPUに最大負荷をかけるストレステスト「OCCT:Power」では、PCの消費電力が650W近くに達していた

高負荷状態での+12Vの推移を確認

 次は650W近くの出力が1時間連続する「OCCT:Power」実行中の電圧推移を確認してみた。ASRockマザーボード「Z890 Steel Legend WiFi」上のセンサーが読み取った各種データを「HWiNFO64 Pro」で記録したほか、24ピンやCPU 8ピン×2コネクター、PCIe (6+2)ピン×2コネクターの+12Vラインにデジタルテスターを取り付けて、その変動を記録・抽出した。

 なお、テスターでの結果は1つにまとめているが、1台のテスターで記録しているため、各コネクターの計測ごとに「OCCT:Power」を実行している。そのため予備テストと「HWiNFO64 Pro」記録時をあわせると、「SL-1200GW」に8時間連続して650W前後の負荷をかけたことになる。

OCCT 14.2.6:Power 1時間実行時のCPU/GPU Power(単位:W)
  CPU Package Power [W] Total Board Power (TBP) [W]
最大 246.4 317.4
平均 235.5 304.1
最小 227.0 292.6

単位:W

OCCT 14.2.6:Power 1時間実行時の電圧(単位:V)
  +12V +12V SOC Input Voltage [V]
最大 11.904 12.070
平均 11.904 12.064
最小 11.904 12.056

単位:V

OCCT 14.2.6:Power 1時間実行時の+12V電圧(単位:V)
  24ピン 12V CPU 8ピン_1 CPU 8ピン_2 PCIe 8ピン(6+2ピン)_1 PCIe 8ピン(6+2ピン)_2
最大 12.11 12.11 12.15 12.11 12.11
平均 12.10 12.02 12.02 12.06 12.05
最小 12.09 12.01 11.98 12.00 12.00

単位:W

 テスト中の「CPU Package Power [W]」は最大でCore Ultra 9 285のPower Limitに迫る246.4Wで、平均は235Wに。さらにビデオカードの「Total Board Power (TBP) [W]」は310W台を何度か記録しているが、テスト中は平均は304Wで、極端な変動はみられない。

 +12Vは、マザーボード上センサーの「+12V [V]」と、GPUのRadeon RX 9070 XTの「+12V SOC Input Voltage [V]」をモニタリングした。「+12V [V]」は、最大値として12.096Vという値が残っていたが、テスト中は11.904Vで安定しており、グラフはほぼ横一線となっている。「+12V SOC Input Voltage [V]」も同様で、12Vを下回ることはなく安定した推移となっている。

 各コネクターのデジタルテストでの推移も、12Vを大きく下回ることなく、Core Ultra 9 285Kの24スレッドと、Radeon RX 9070 XT 16GBに安定して供給できている。

常時回転でも静音性に不安なし

 計8時間におよぶストレステストで、エラーや気になる変動はなく、Windows 11が怪しい挙動をすることも一切なかった。

 続いて静音性を確認しよう。「SL-1200G/GW」は、低速回転でも多くの風を送れる135mmの大型ファンを内蔵する。そのうえファンのブレードには、高静音と効率良い風の流れを実現するASRock独自の「Striped Axial Fan」が採用されている。

 これにより、「iCool」機能をオフにした常時回転の状態でも、騒音値は34.4dBAだった。計測はビデオカードとラジエーターのファンは停止させ、電源ユニット背面のスリットから30cmの位置で行なっているが、ほぼ無音と言える。

単位:dBA

 高負荷時も計測すると、出力負荷率が27.5%程度となる「Cinebench 2024」の実行中は、アイドル時とほぼ同じで、負荷率が50%に近くなる「Cyberpunk 2077」でも35.4dBA。負荷率50%を超える650W前後の出力が続く「OCCT:Power」実行時でも36.5dBAだった。

 「Cyberpunk 2077」と「OCCT:Power」実行時は、ビデオカードのファンが動作している状態でこの数値なので、「SL-1200G/GW」の動作音が気になることはないだろう。

 使用シーンで変わるので一概に言えないが、ここで使用した「SL-1200GW」でコイル鳴きを感じることはなかった。

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