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可用性と拡張性、データレジデンシー対応が特徴の「Oracle Distributed Database on Exascale」

オラクル、小規模から手軽に使える分散DBサービスをOCIで提供開始

2025年08月13日 12時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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スケーラブルなExascaleを基盤に分散DBサービスを構築

 ただし、グローバルに分散する複数のデータセンターに自らDBサーバーを配置し、分散DBシステムを設計/構築/運用していくことは簡単ではない。

 そこで、オラクルでは昨年(2024年)3月、OCIで提供するクラウドサービスとして「Globally Distributed Autonomous Database」をリリースした(関連記事:オラクル、「Autonomous DB」ベースのグローバル分散DBを提供開始)。Oracleの「Autonomous DB」を基盤に用いたマネージドサービスであるため、インフラ構築やDBのプロビジョニング、チューニングといった運用管理作業の手間がかからない。

 ただし、このサービスは顧客専有型サーバーを利用するものであり、大規模なDBワークロードでなければコスト効率が悪かった。また、前述したエージェンティックAIワークロードが求める、柔軟なスケーラビリティにも制限がある。そこで今回、より小規模なワークロードから活用ができ、ハイパースケールクラスまでのスケーラビリティを実現できるよう、Exascaleをベースとした分散DBサービスを新たに投入した。

 2024年7月にリリースされたExascaleは、Exadataが実現する高速性や可用性といったメリットを、Exadataのハードウェア(専用機)なしで実現する、新たなサーバーレスアーキテクチャである(関連記事:「数コア」の小規模DBにもExadataの性能を、オラクルが「Exadata Exascale」発表)

Exascaleは“Exadataの全機能+クラウドの全利点”を提供することを目指した、新たなアーキテクチャ

 Oracle Distributed Database on Exascaleは、このExascaleをインフラとして分散DBを稼働させるサービスである。Exascaleは「コンピュート層」と「ストレージ層」という2つのレイヤーで構成されており、それぞれ独立してスケールアウトできる。またコンピュートインスタンスは、必要なときだけ起動し、自動でスケールするサーバーレスアーキテクチャだ。初期費用なしの従量課金型サービスであり、小規模なワークロードからスモールスタートもできる。

 また、分割したDB(シャード)を各国に配置してデータレジデンシー要件を満たしつつ、そのシャードを国内の複数リージョンにレプリケーション/冗長化することで、高い可用性も実現できる。そうした複雑な分散DB構成も、マネージドサービスとして提供されるため容易だ。

データ主権要件に応じて各国にシャードを配置し、各国内でレプリケーションを行って高い可用性も維持できる

 そのほかにフー氏は、データ移動なしでほぼ瞬時にシャードの追加や削除ができること、DBのクローンも瞬時にできるため開発/テストやデータ分析などの実行時にも時間がかからないことなどを説明した。

Oracle Distributed Database on Exascaleの特徴まとめ

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