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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第36回

無料で「Gemini 2.5 Pro」が使える!グーグル「Gemini CLI」の使い方を簡単解説

2025年07月18日 07時00分更新

文● 田口和裕

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Gemini CLIってなに?

 まず前提として、CLI(Command Line Interface)とは、マウスやタッチではなくキーボードでコマンドを打ち込んでコンピュータを操作する方式のことだ。Macなら「ターミナル」、Windowsなら「PowerShell」がこれにあたる。従来は呪文のような専用コマンドを覚える必要があったが、Gemini CLIは違う。

Mac OSのターミナル

WindowsのPowershell

 Gemini CLIは、このターミナルやPowerShellからGoogleの生成AI「Gemini」を直接操作できる公式ツールだ。ブラウザーを立ち上げる必要はない。普通の日本語を打ち込むだけで、最新のAIが応答してくれる。

 ただし、単なるチャットツールとは一線を画す。パソコン内のファイルを読み込ませ、コマンドを実行させ、結果を分析してもらう──これがGemini CLIの真骨頂だ。

 たとえば、議事録ファイルを読み込ませて「要点を箇条書きで整理して」と頼んだり、フォルダ内のコードを分析して「このシステムの構成を図解して」と指示したりできる。「昨日変更されたファイルを見つけて、変更点をまとめて」といった複雑な作業や、「この画像ファイルを全部PNGに変換して」という一括処理まで、自然な日本語で依頼できるのだ。

 つまり「普通の日本語での指示」+「ローカルファイルへのアクセス」+「システムコマンドの実行」という3つの機能が組み合わさった、パーソナルAIアシスタントなのだ。

 コーディング支援と思われがちだが、実際はもっと幅広い。ファイル整理、データ分析、レポート作成、画像処理──日常的なPC作業の大半をAIに任せられる環境が手に入る。

 生成AIに「ちょっとしたPC操作」を頼みたい人にとって、これほど直接的なツールはないだろう。

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