OpenAIは6月10日、同社の最新推論型AIモデル「o3-pro」を正式にリリースした。数学や科学、プログラミングなど複雑なタスクに特化して設計されている。有料版「ChatGPT Pro」プランのユーザーは即日利用可能となり、APIでも提供されている。
o3-proは、既存のo3ベースモデルのアーキテクチャをさらに強化したもの。専門家による評価では、「明確さ」「包括性」「指示の追従性」「正確性」などすべてのカテゴリーで従来モデルを上回る結果が出た。特に科学、教育、プログラミングなどの分野で高い評価を得ており、複雑な課題解決にも強みを持つ。内部ベンチマークでは、旧モデル「o3」や「o1-pro」をしのぐ性能を見せた。
OpenAIのCEOサム・アルトマンは、o3-proの性能について「本当に賢いですね! o3と比較した勝率を初めて見たときは信じられませんでした」とコメントし、o3-proへの移行を促している。
Web検索やファイル分析、Pythonコード実行、パーソナライズメモリ機能などのツールにも対応している。API利用料金は、入力が100万トークンあたり20ドル、出力が80ドル。従来のo1-proモデルと比べて大幅に値下げされている。
