MSI、EV充電ソリューションを今年後半に日本導入! インフラ整備の起爆剤になるか!?
MSIは6/4~6にかけて、東京ビッグサイトで開催されている「住まい・建築・不動産の総合展」の中の「マンション総合EXPO 2025」に出展。EVの充電器を始めとするソリューションを公開した。
今年後半にEV充電器を日本に投入
まずは一般家庭向けの「EV Life」から
MSIと言えば、ASCII読者にはマザーボードやPCパーツのイメージが強いだろう。しかし、EVの世界では充電器メーカーとして存在感を高めている。今のところ、台湾での展開がメインだが、今年後半(秋くらい)から、一軒家や集合住宅向けのスタンダードモデル「EV Life」を日本に投入するとのこと。本体価格は15万円ほどで工事費は別途。しかし、補助金の関係でかなり安くなることが期待できる。
EV Lifeは日本導入にあたって出力を6kW(30A)にしたほか、単相200VAC、ケーブルも日本向けのType 1(J1772)するなどローカライズを図っている。防水防塵機能はIP55相当。
ハイエンドモデル「EV Premium」も導入時期は未定なものの、日本特別仕様として6kW(30A)、単相200Vに対応している(三相はグローバル向け)。EV Premiumの兄弟機「Eco Premium」も展示されており、スペックはEV Premiumとほぼ同じだが、プラグ&チャージという、充電ケーブルをクルマに挿すだけでオーナーを自動認識して充電を開始してくれる機能に対応。防水防塵はIP65になった。また、ケーブルの入力方向を上、背面、下の3方向から選べる点が特徴だ。これにより、充電器の設置位置でケーブルの向きをフレキシブルに変えられる。
また、持ち運び可能なコンパクト充電器「EZgo」は昨年から機能的なアップデートはないが、カラバリに「グレー」が追加されたとのこと。こちらは充電性能が単相1.2kW(12A)、単相3.2kW(16A)と控え目なぶん、IP66の防水防塵性能やアプリとリンクして使える1.8型スクリーンが搭載されており、使い勝手は良さそうだ。ただ、今のところ日本モデルは開発中とのこと。
また、世界三大デザイン賞のひとつ、ドイツの「IFデザインアワード」を受賞したのが「MSI eConnect」という充電管理ソリューション。クラウドベースのエネルギー管理システムで、管理者が電力や支払いなどを設定できる。たとえば、マンションの駐車場に充電器を10基設置したとして、その10基がどのように動いているのかを監視でき、トラブルが発生すればすぐに知らせてくれる。さらに充電費用の設定もこまかくできる。このシンプルでわかりやすいUIと機能性が評価されて賞を獲得できたのだとか。
そして、MSIが自社開発したモバイルアプリ「aConnet」も紹介された。このアプリはスマホをBluetoothで充電器と連携し、充電器の状態確認、電流の調整、充電スケジューリングなどができる。今回はEco Premiumに繋いでもらったが、見た目もわかりやすく、スマートに使えそうだ。OSはAndroid、iOSの両方に対応しており、すでにダウンロードは可能。
今後は高出力モデルが登場も
今後の開発予定を担当者に聞くと、高出力モデルの開発は台湾ですでに始まっており、充電速度の向上が期待される。もちろん、日本への導入も視野に入っているようだ。日本市場でのEV普及はまだこれからだが、政府の推進もあり、充電インフラ整備が進むことが期待されている。
MSIのEV充電ソリューションは、日本市場のニーズに合わせた機能や、使いやすい管理システム、アプリなどを備えており、今後のEV普及促進に貢献していくことだろう。