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GeForce RTX 50シリーズまとめ 第32回

最高画質と中程度の画質で歴代xx60番台GeForceと性能比較

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

2025年05月24日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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「Last of Us Part II Remastered」

 Last of Us Part II Remasteredは2025年5月19日(RTX 5060のレビュー解禁当日!)に、DLSS MFGに対応する大型アップデートが配布された。そこで、本稿ではこのアップデート後に計測を行っている。画質は「中」および「非常に高い」の2通りで、フレーム生成はどちらのパターンでも有効化。冒頭付近、エリーが雪山を馬でパトロールするシーンにおけるフレームレートを計測した。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:1920x1080ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:2560x1440ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:3840x2160ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

 画質「中」設定なら、RTX 5060はDLSS MFGがよく効く。WQHDまでなら100fps以上でゲームを楽しめるだろう。また、DLSS MFGの助けを借りずとも、RTX 5060はRTX 4060より30%以上高い平均フレームレートを出せている。

 4KもDLSS MFG設定時は健闘しているように見えるが、動いている物体の輪郭部に不自然な描写が頻発するため、快適動作とは言いがたい。原因はGPUの性能とVRAMのどちらか、または両方が不足しているからと思われる。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:1920x1080ドット時のフレームレート。画質「非常に高い」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:2560x1440ドット時のフレームレート。画質「非常に高い」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:3840x2160ドット時のフレームレート。画質「非常に高い」設定の場合

 画質「非常に高い」設定になると、VRAM平均使用量はフルHDで約9.6GB、4Kでは11GBを超えるため、RTX 5060をはじめとするVRAM 8GBのGeForceには荷が重い。特に、4KになるとRTX 3060 12GBとRTX 5060が並ぶ(理由はもう説明するまでもあるまい)など、VRAM 8GB勢のつらい側面が出ている。

 しかし、フルHDであればVRAM使用量が大きくてもRTX 5060でプレイできるレベルではある。こちらもRTX 4060に対し、DLSS MFGなしで30%以上高いフレームレートだ。ただし、WQHD以上ではVRAMと絶対的性能の両方が足りないため、フレームレートの下振れがひどく、結果の一貫性(RTX 4060の最低フレームレートのほうが高い、など)が乱れる。そして、RTX 3060 12GBの不気味な粘りはここでも健在である。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:ベンチマーク中におけるTotal Board Powerの平均値(左3つ。単位:W)、および10Wあたりのフレームレート(右3つ。単位:fps)。中設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

Last of Us Part II Remastered:ベンチマーク中におけるTotal Board Powerの平均値(左3つ。単位:W)、および10Wあたりのフレームレート(右3つ。単位:fps)。非常に高い設定の場合

 制限時間ギリギリまで再検証してみたが、画質「非常に高い」設定のフレームレートは安定しなかった。ゆえに、ワットパフォーマンスも不安定な結果になっている。

「The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered」

 画質は「中」および「最高」の2パターンとした。レイトレーシングはメインの画質が「中」ならば「中」、「最高」なら「最高」といった感じで設定をあわせている。 「ウェイノン修道院」より一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:1920x1080ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:2560x1440ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:3840x2160ドット時のフレームレート。画質「中」設定の場合

 画質「中」におけるVRAM平均使用量は、フルHD時で約6.9GBなのでRTX 5060向けである。RTX 4060もフルHDでなら平均100fps程度は出せるが、RTX 5060ならDLSS MFGなしでも約30%、DLSS MFG 3xなら約90%高いフレームレートが期待できる。ただし、WQHDになるとDLSS MFGがないとつらい。4KともなるとVRAMが足りないため、プレイには適さないだろう。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:1920x1080ドット時のフレームレート。画質「最高」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:2560x1440ドット時のフレームレート。画質「最高」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:3840x2160ドット時のフレームレート。画質「最高」設定の場合

 画質「最高」設定にすると、RTX 5060 Ti 8GBとRTX 5060のフレームレートが下振れしまくり、安定しない。プレイヤーを動かさずにその場で立っていても、PCI Expressのトラフィック(少ない場合でも7〜10GB/s)が常に発生していた。そのため、VRAMの不足ぶんをカバーしようとしてGPU本来の性能が出せなくなっていたようだ。

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

RTX 5060環境において、フルHD&画質「ウルトラ」設定時におけるGPUの状態。「GPU PCIe Rx」を見ていると、瞬間最大で30GB/sに到達することもある

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位:W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位:fps)。画質「中」設定の場合

GeForce RTX 5060をゲーム11本でベンチマーク、「これでいい」と「VRAM 8GBはつらい」のせめぎ合い

The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位:W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位:fps)。画質「最高」設定の場合

 画質「中」設定では、DLSS MFGを使用した時にワットパフォーマンスが大きく向上していることがわかる。

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