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液冷技術は「GPUサーバーの安定稼働」にとどまらないメリットをもたらす

AIデータセンターの排熱が“街の暖房”に? 液冷技術で持続可能性に取り組むエクイニクス

2025年05月15日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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2030年までに「再エネ100%」のデータセンター運用を目指す

 液冷技術による消費電力の低減、排熱の再利用に加えて、エクイニクスではグリーンエネルギーの利用も推進して、サステナブルなデータセンター運用を目指しているという。

 「エクイニクスでは、データセンター事業者として初めて『2030年までに、再生可能エネルギー100%でのデータセンター運用を達成する』という目標を掲げた。すでに現在、96%が再生可能エネルギーとなっている」

 この取り組みにおいては、長期に渡る電力購入契約(PPA)を積極的に推進している。再エネビジネスを展開する企業にとっても、長期的な需要予測が立てやすくなり、経営が安定する。さらに、データセンターの主電源やバックアップ電源として、燃料電池の活用も進めていると紹介した。

大量の電力を消費するデータセンター事業者として、再エネ市場そのものを支える取り組みも推進

 さらに今後は、電力と同時に「水資源」への配慮も必要だと指摘した。世界には水資源が貴重な地域も多くある。そうした地域では、いかに水資源の消費を抑えながら、データセンターを運用するかが重要になる。エクイニクスでは「水使用効率(WUE)」という指標を用いて、改善を進めているという。

* * *

 オシアス氏は最後にあらためて、エクイニクスのデータセンターが有する液冷技術の“強み”を3点にまとめた。

 「まずは、直接液冷技術を確立するために、かなり多様なベンダーと協業してきたこと。2つめは、その技術がすでにグローバルの100以上のデータセンターに展開され、お客様にご利用いただけること。そして最後に、かなり早期に取り組みをスタートしたので、ほかのデータセンター事業者とは比較にならないほどの経験値を持っていることだ」

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