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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第823回

Intel 18AはIntel 3と比較して性能/消費電力比が15%向上 インテル CPUロードマップ

2025年05月12日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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半導体のパッケージ技術に
EMIB-T、Foveros-R/B、Forveros Direct 3Dを追加

 次いでAdvanced Packagingについて。現在はFCBGAのパッケージに加えEMIBおよびFoverosを提供しているわけだが、今回新たにEMIB-TとFoveros-R/B、それとForveros Direct 3Dが追加された。

現在はFCBGAに加えEMIBおよびFoverosを提供している

新たにEMIB-TとFoveros-R/B、Forveros Direct 3Dが追加された。EMIB-Tは、シリコンブリッジの中にMIMキャパシタを仕込むのが従来のEMIBと異なるのかと思ったが、そうではない模様

 もっともFoveros Direct 3DはかつてはFoveros Directとして紹介されていたものそのままと思われる。Hybrid BondingでBump Densityが10000個/mmとあるので、ピッチは10μmの計算だ。以前Foveros Directは9μmピッチという話だったので、若干緩めたのかもしれない。一方のEMIB/Foverosだが、これは後で細かい話が出てくる。

 ちなみにパッケージングではその先のSilicon Opticsについても説明があった。今年は光ファイバーコネクターの標準品を導入するようで、2027年にはチップレットの形でOptics用のコンポーネントの3D Stackingに挑戦するようだ。もっとも2024の1st Gen CPOも単に試作であって別のIntel Foundryで提供できるコンポーネントの形になっているわけではなかった。

2024年の1st Gen CPOというのは連載801回で紹介した試作チップのことと思われる。最後の3D Photonicsの話は後述する

 それを考えると2025年の2nd Gen CPOや2027年の3D photonicsも、単に動作する試作のデモが行なわれるレベルなのか、Intel Foundryから顧客に提供できるオプションとして用意されるのかははっきりしない。実際には試作から製品まで普通数年要することを考えると、なんとなく前者な気がする。

 最後に今後の投資計画として、前工程側および後工程側の生産量を今後も引き上げていくことをアピールした。

前工程側の生産量。縦軸は週当たりのウェハー生産数(WSPW:Wafers Per Week)

後前工程側の生産量。。マレーシアの拠点の話は連載734回で説明している

 前工程側で言えばアイルランドはEUV(極端紫外線)/Non EUVともに1.5倍以上、アリゾナは同じく2倍以上である。オレゴンは基本開発拠点ということでこれ以上生産量を増やす予定はないが、その分オハイオが2030年以降にであるが生産量を引き上げるとしている。

 謎なのはイスラエルで、現時点ではEUVを必要とする製品を生産していない(からEUVは0)のはずなのに、今後今のNon-EUVと同程度の生産量のEUVウェハーを生産するとしている。つまりまだインテルは公式にはFab 38を諦めていないことが明らかになった。

 一方後工程というかAdvanced Packageの方だが、今後ニューメキシコではFoverosを1.3倍、EMIB-Tを2.5倍にするほか、Foveros Directを本格的に立ち上げるとする。オレゴンは開発拠点なので生産量を増やす予定はないが、その分マレーシアでニューメキシコと同等の生産量まで持っていくという説明であった。

 EMIBやFoveros-S/R/B、Foveros Direct 3DのEDAベンダーによるサポート状況をまとめたのが下の画像だ。

EDAベンダーによるサポート状況。Tan CEOの出身母体のサポートが一番遅れているというのも皮肉ではある。ただ別にやらないわけではなく、単に遅れているだけである

 まだFoveros Directに関しては特にCadenceのサポートが遅れてはいるが、概して各メーカーの設計ツールのサポートが完了しており、またこれを利用するためのPADKも提供されており、すぐに使える状況にあることが明らかにされた。

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