RTX 5060 TiはVRAM 16GB版と8GB版を4月16日から同時展開
NVIDIAがGeForce RTX 5060 Ti&RTX 5060を投入、299〜429ドル帯の最新GPU
2025年04月15日 22時00分更新
ノートPC向けのRTX 5060も投入予告
NVIDIAはノートPC向けの「GeForce RTX 5060 Laptop」を投入することも発表した。RTX 50 LT(LT=Laptopの略)シリーズはつい先日出荷がはじまったばかりだが、RTX 5060 LTが登場することで1100ドル近辺のゲーミングノートPCが登場することになる。
RTX 50 LTシリーズは前世代よりも動作クロックや消費電力をよりマイクロマネジメントできるよう設計されており、バッテリー駆動時間が40%程度伸びると謳っている(検証記事)。DLSS MFG(Multi Frame Generation:マルチフレーム生成)や4:2:2 10bitカラーフォーマット対応のNVEncなど、RTX 50シリーズならではの機能が使える安価なノートPCに注目したい。
Cyberpunk 2077における、RTX 3060 LTとRTX 4060 LT、RTX 5060 LTのパフォーマンス比較。RTX 5060 LTはDLSS MFGありきの値だが、単なるDLSS FGしか使用できないRTX 4060 LTの2倍以上のフレームレートを発揮でき、E-Eシステムレイテンシーも短縮している。つまり、操作においても応答性を改善していると主張している
NVIDIAがアピールに苦心する「3つの柱」
以上がNVIDIAの発表の内容である。実売価格についてはあと24時間もすれば各ショップから「現実に即した」価格が発表されるので、筆者はあえてNVIDIAの公式発表を待てとは言わない。今世界を騒がせている北米の関税政策の影響も無視することはできないだろう。各ショップによる価格発表をじっと待ちたいところだ。
本稿はプレス向けにNVIDIAが開催したブリーフィングの内容をもとに執筆しているが、その資料に同社の“悩み”をうかがい知れた。NVIDIAはかねてより、良いゲーミング体験には「フレームレート」だけでは足りないと訴えかけている。そのほかに、「画質」と「応答性」も高くあるべきだ、というのだ。
これらをNVIDIAはゲーミングパフォーマンスにおける「3本の柱」と呼んでいるが、今回はこの3本の柱への言及が特に念入りだった。DLSS MFGありきで「RTX 5070はRTX 4090相当の性能!」といったパンチのある謳い文句ではなく、ゲームをより美しく快適に楽しむにはRTX 5060 TiやRTX 5060を! と訴えているのだ。
確かにメディアがファーストレビューをする際は、画質への言及はなかなか行われない(手間と時間の問題)。長く使うにはフレームレートだけに注目してはいけないよ、というのがNVIDIAの主張だが、どうアピールしたら良いものか色々と策を練っているといった感じだろうか。
画質比較はYouTubeの動画にもあるが、E-Eシステムレイテンシーはそうもいかない。“フレームワープ”機能を備えた「Reflex 2」を解禁してRTX 50シリーズ導入のメリットを体験できるようになれば、もっと違った視点から評価ができるのだが……。

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