自分の場所を見つけられる、都会的な庭
「Ginza Sony Park」がグランドオープン、ショールームではなくテナントも募らない、それでも続けられる理由とは
2025年01月28日 15時00分更新
余白を意識した空間を作る
Ginza Sony Parkは、特定の層をターゲットにしていない。銀座を訪れる人すべてが気軽に立ち寄り、休憩できるスペースとして機能することを目指している。
街歩きの途中というコンセプトは、飲食スペース1/2(Nibun no Ichi)にもうまく盛り込まれている。ここで提供されるメニューは全て小ぶりな1/2サイズだ。そうしているのは銀座の街全体を楽しむ人々を想定しているため、他の銀座のグルメを楽しめるよう、敢えてお腹いっぱいにしない料理を揃えているのだという。街歩きの合間に立ち寄って、また銀座の魅力を探求する場として活用できる。
この空間が提供するのは新たな発見と感動、そして次世代への価値の創造であり、グランドオープンに合わせて1月26日から3月20日(Part1)、4月20日から6月22日(Part2)まで開催している「Sony Park展 2025」などのアクティビティを通じて、次世代のソニーファンを育てることも大きな目標にしている。
若年層の中には上に挙げたようなソニーの代表的な製品に触れたことがない人も多いだろう。そういう人には、ここでソニーのブランドに触れ、楽しみ、体験することが「マイファーストソニー」の記憶を作ることになる。
Sony Park展 2025のような大規模のイベントは年に数回だが、これ以外にも規模を抑えた数十のアクティビティが企画されている。しかし、あくまでも全体の6割が上限で、残りの4割はあえて「余白」として残し、パブリックの中のプライベートな空間として、来場者が思い思いに利用できる設計となっている。
来園数の目標はないが、第1フェーズとして展開した2018〜2021年までの期間では累計854万人、1日あたり9000〜1万人程度の人々が訪れた。これはイベントなどで目的を持って施設に訪れる人だけでなく、ふらりと立ち寄る人も含めた数字だ。「これと同等かそれ以上のお客さんに来てもらいたい」と永野氏は話す。










