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技術者向けカンファレンス「BUILD 2024」での発表

「AIデータクラウド」へ進化するSnowflake、大量の最新アップデートを紹介

2024年12月09日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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(2)「信頼できるエンタープライズAIとML」

 ここではまず、Cortex AIについて説明した。

 Cortex AIは、生成AIの活用に必要な一連の機能をフルマネージド型で提供するサービスだ。たとえば、Snowflakeにあるデータを活用してモデルをファインチューニングしたり、SQL文の中で生成AIによる翻訳や分析といった機能を呼び出したりすることができる。

 さらに、主要なサードパーティ製LLMを選択できることも特徴だ。新たにAnthropicの「Claude 3.5 Sonnet」、Metaの「Llama 3.2」にも対応した。Llama 3.2はマルチモーダルLLMであり、画像など、テキスト以外のデータにも対応する。

Cortex AIのアーキテクチャ

Meta「Llama 3.2」への対応により、画像などテキスト以外の情報も処理できるように

 今回のBUILD 2024では、ビジネスユーザー向けの生成AIアシスタント「Snowflake Intelligence」(プライベートプレビュー)が発表された。会話型のインタフェースを介して、構造化データおよび非構造化データの分析や要約、アクションが実行できる。

 「Snowflake Intelligenceは、チャット関連の最上位機能と言える。たとえば販売記録やSharePoint、JiraやGoogle Workspaceといった生産性ツールのデータをシームレスに連携し、検索や問い合わせを行える。顧客からの要望が多かったため開発したもので、データ基盤を持つSnowflakeだからこそ実現できる機能だ」(井口氏)

「Snowflake Intelligence」の概要。ビジネスユーザーが自然言語の会話形式でデータ分析や要約を行える

 Cortex AIに組み込まれた「Cortex Chat API」(パブリックプレビュー)は、自然言語での問い合わせに対して自社が持つデータの検索を行ったうえで回答を行う、RAG対応のチャットボットAPIを提供する。サードパーティ製を含むLLMと、構造化データおよび非構造化ドキュメントの検索機能をオーケストレーションしてくれるため、フロントエンドのアプリケーションから単一のAPIを呼び出すだけで情報が取得できる。

「Cortex Chat API」は、主要LLMと構造化データ/非構造化データの検索機能を橋渡し(オーケストレーション)したうえで、フロントエンドアプリにチャットAPIを提供する

 「AIオブザーバビリティ」(プライベートプレビュー)は、Cortex AIや他の生成AIサービスを用いて構築したアプリケーションの評価やモニタリングを行うツールだ。関連性や根拠、レイテンシ、トークン数など、20以上の指標を検証し、追跡や比較もできるという。

 非構造化ドキュメントの検索機能を提供する「Cortex Search」では、Snowflake Marketplaceでサードパーティが提供する独自データ(たとえばニュースや専門誌の記事、教科書、研究論文など)の検索を可能にする「Cortex Knowledge Extension」(プライベートプレビュー)、SharePointドキュメントの検索を可能にする「Snowflake Connector for SharePoint」(パブリックプレビュー)が発表された。いずれもAPIを介して、自然言語での問い合わせが可能だ。

 なおSnowflakeでは、マイクロソフトとのパートナーシップを拡大し、Microsoft Power Platform向けのSnowflakeコネクタも発表している。これにより、SnowflakeとPower PlatformやDynamics 365との間で、データの相互運用性を簡素化できる。

 そのほかにも、データ開発者向けの統合開発環境プラットフォーム「Snowflake Notebooks」(一般提供開始)、推論を実行するML(機械学習)モデルのパフォーマンスをモニタリングするオブザーバビリティツール(パブリックプレビュー)も発表されている。

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