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山根博士の海外モバイル通信 第721回

日本と変わらぬ熱気がスゴイ! 中国・深セン版「ポタフェス」に行った

2024年10月15日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

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日本の「ポタフェス」のような盛り上がり!
深センのオーディオフェスで中国のAV事情を見た

 オーディオ関係のイベントしては日本で毎年夏と冬に開催される「ポタフェス」などが知られています。海外でも同様のイベントは開催されていますが、近年は中国のオーディオ市場も盛り上がりを見せています。

 2024年9月に深センで「Shen Zhen International Audio Show」が開催。たまたま開催日に深センに行っていたので立ち寄ってみました。

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9月20~22日まで開催された第18回Shen Zhen International Audio Show

 ただし、筆者はオーディオに関する知識はほとんどありません。今回はどんな雰囲気だったか、会場の様子を写真を中心にお届けします。まず、会場はショッピングモールの入ったビルで行なわれましたが、小ホール+通路を利用するやや特殊なレイアウト。テーブルを並べて、ヘッドフォンやオーディオプレーヤーを各社が陳列する姿は日本のポタフェスを思わせます。

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通路エリアの雰囲気。ポタフェス会場と雰囲気は似ている

メーカーがひしめき合う!
元気でアツい深センのオーディオフェス

 出展企業はほとんどが中国企業。日本でも知られているメーカーのみならず、新興メーカーも多く出ていました。ソニーなど日本企業もちらほらと。会場を歩いて製品を見ているだけでも、中国のオーディオ市場の盛り上がりを感じることができます。

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中国のオーディオメーカーが集結

 筆者も多少は知っている水月雨(MOONDROP)は大きめのブース。オリジナルコーヒーの試飲も行なわれていました。WeChatで友達登録すると、コーヒーとステッカーをプレゼント。これはほかのブースも同様で、中国の展示会に行く時はWeChatアカウントの作成は必須です。

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水月雨ブース

 各ブースの出展物は自由に試用できます。ヘッドフォンはきちんと消毒用のアルコールを置いてあるところが多く、肌に直接身に着ける製品だけに衛生的にも気を配ってくれています。このイベントも今回で18回目ということで、出展者側もそのあたりのノウハウはよくわかっている感じです。

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水月雨のスマホ「MIAD01」で最新ヘッドフォンを試してみた

 中国というと何かと複雑な事情もありますが、スマートフォンの翻訳ソフト片手に「日本から来ました」と伝えると、どこも大歓迎してくれました。オーディオに関してはやはり日本の技術に対しての敬意をどのメーカーもしっかり持っていることが伝わってきます。

 相手側も翻訳アプリで一生懸命対応してくれ、「こちらが新製品です」「この製品はまだ試作品です」などなど、細かい情報も教えてくれます。最近のスマートフォンの翻訳機能、特にAIを使った機能はかなり精度も高く、リアルタイム翻訳が可能で、展示会会場でも十分実用性がありました。

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日本から来たと伝えると熱心に対応してくれた

 普段スマートフォンしか見ていない筆者ですが、オーディオの世界でも中国メーカーの躍進は著しいことを感じました。オーディオ機器の細かい性能はわかりませんが、製品のデザインや外観の仕上げなど、プロダクトとしての完成度は非常に高く、このような製品が今や世界中に輸出されているわけです。

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これから出る新製品も多数展示

エヴァンゲリオンコラボモデルも!
日本のアニメは中国でも大人気

 HiByのブースには見慣れたキャラクターを発見。エヴァンゲリオンとのコラボモデルを中国で販売しているとのこと。コスプレをしているスタッフもいましたが、ほかのブースでも日本風キャラのコスプレはよくみかけました。

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エヴァコラボプレーヤーも置いてあったHiBy

 同社のプレーヤー「HiBy R4」のエヴァンゲリオンモデルは細かい造りまで凝っており、このあたりはさすが中国と言ったところ。筆者はエヴァンゲリオンやガンダムコラボなどの中国メーカースマートフォンを見ていますが、音楽プレーヤーの世界でも日本キャラとのコラボは人気のようです。

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HiBy R4エヴァンゲリオン限定版

 製品だけではなく来場者たちの熱気も高く、誰もが自分の音楽プレーヤー片手にヘッドフォンを視聴するという姿は日本も中国も変わりませんでした。新興のオーディオ製品に興味ある方は、来年のこのイベントに参加してみてはいかがでしょうか。なお、入場は無料です。

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オーディオ好きな人はぜひ訪問してほしい

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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