2/DALL-E3で絵を生成してコマに当てはめる
前回同様、プロンプトの通りが一番良いDALL-E3(chatGPT)で漫画の元絵作りをします。
今回は主に白黒で絵を作り、カラーの部分は後からi2iで塗っています。何故白黒で作るかというと、画風調整にSDXLモデル+自分絵LoRA+コントロールネットanytest_v4を使うためです。
コントロールネット「anytest_v4」は入力した画像の形状を維持したまま画風や色を変えられるのですが、カラーより白黒線画の方が形状のコントロールがしやすいのです。
例として、1P3コマ目のDALL-E3の元絵はこちらになります。
3/SDXLモデル+CN-anytest_v4
もしくはcopainterで画風調整
先ほどDALL-E3で生成した画像をコマに当てはめていき、画風を統一するためSDXLでi2iします。手順は以下になります。
(1)まず、先ほどの画像を状況に合わせて左右反転し、服や髪などキャラ設定に合わせて修正、加工します。
(2)この画像をSDXLモデル+CN-anytest_v4でi2iします。
悪くはないのですが、思ったより上手く行きません。線がへにゃへにゃしているし、余計な線は多いし、袖も謎な部分があります。このくらいなら加筆で修正してもいいのですが、もう少しAIでなんとかしたい。
そこで、一度copainterを使うことにしました。
(3)copainterの「ペン入れ」に入れ、数値設定デフォルトのままで生成する
この通り、とてもスッキリした破綻の少ない綺麗な線画になりました!
自分の使っているStable Diffusion WebUI「Forge」でも設定をいじればこの線画化は可能でしょうが、毎回いい感じに数値調整するのはかなり面倒です。それに比べ、copainterは画像を入れるだけで手軽に良い感じに整えてくれます。
やはり企業が有料サービスで出しているだけあって、使い勝手も質もいいです。特に普通のSDXLモデルより破綻が少なく感じます。
一度破綻の少ない線画ができれば、あとの画風調整は簡単です。
(4)copainterで作った画像を、SDXLモデル+自分絵LoRA+CN-anytest_v4でi2iして手描きペン入れ風に画風調整
もう少し手描きの荒いタッチが欲しかったですが、悪くないですね!
(1)から(2)にi2iするより、一度(3)を挟んで(4)にi2iした方が断然絵が綺麗で破綻も少ないのがわかりますね。ラフから一度で綺麗にしようとがんばるより、このように他の手順を挟んだ方が仕上がりが綺麗で時間も短縮できることが多々あります。
自分が元絵にDALL-E3を使うのは、プロンプトの通りの良さはもちろんですが、他の画像AIモデルに比べて構造的破綻が少ないからです。破綻の多い元絵を破綻しやすいSDXLモデルでi2iするとグチャグチャになってしまいますが、元絵に構造的強度があればそこまで破綻しません。今のところSDXLにDALLE3ほど構造的破綻が少ないモデルはないので、この辺りも今後に期待したいところ。
他も同じような手順で手描き風の白黒線画にしていきます。簡単なポーズならSDXLポン出しでも上手くいくので、copainterは使ったり使わなかったりです。
(次ページ:白黒線画をカラー化)
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