ゲーミングパフォーマンスの実力をチェック
Ryzen 5 8600Gで組んだ10万円切りPCは、CPU、GPUとも高いパフォーマンスの片鱗をみせてくれた。そこでここからは、実ゲームタイトルを使ってそのパフォーマンスを確かめていこう。
今回のポイントは、内蔵GPUのRadeon 700M Graphicsシリーズが最新機能としてサポートしている、「AFMF」(AMD Fluid Motion Frames)だ。ゲームがレンダリングしたフレームとフレームの間に、GPUが生成したフレームを差し込むことでフレームレートを引き上げるという機能で、表示パフォーマンスを大きく向上させる。
『ファイナルファンタジーXIV:暁月の暁月のフィナーレ ベンチマーク』
1本目は定番の『ファイナルファンタジーXIV:暁月の暁月のフィナーレ ベンチマーク』。ディスプレー設定はフルHD(1920×1080ドット)、グラフィック設定が「標準品質(デスクトップPC)」という条件で実行したところ、スコアが「9138」、指標は「快適」となった。平均フレームレートは「60fps」を超えていた。
『GRANBLUE FANTASY: Relink』
2本目は、アクションRPGの『GRANBLUE FANTASY: Relink』(グランブルーファンタジー リリンク)。スマホゲーム本編につながりつつも完全オリジナルのストーリーとなっているため、このゲームで初めてグラブルシリーズをプレイするという人でも楽しめる。解像度はフルHD固定、画質については「映像品質」設定で「標準」を選択した。フレームレート測定では、拠点となる「フォルカ」の街を一定ルート移動した際と、第2章でのゴブリンとの戦闘中を「CapFrameX」で記録した。
NPCキャラや建物など描画負荷の高い街中、同ゲームの魅力となるアクション多彩な戦闘シーンともに、平均でも40fps台、Min(1% Low)は30fps切りと、ゲームを楽しむには厳しい結果になった。ただ、同タイトルはAFMF機能が効くゲームタイトルのひとつなので、有効にしてプレイするといい。AFMFを有効にすると1.5倍以上のフレームレートにアップ。エフェクト満載の戦闘シーンでも30~60fpsでプレイできた。
『ペルソナ3 リロード』
3本目では、「ペルソナ3」をフルリメイクした『ペルソナ3 リロード』をプレイ。グラフィックが向上した作品だけに、本来ならWQHD(2560×1440ドット)/4K(3840×2160ドット)解像度で120fps張り付きプレイを楽しみたいところ。しかしテストということで、解像度はこれまでと同じフルHD、画質は「グラフィック品質」設定にあるプリセットの「Low」を選択。また「フレームレート上限」設定で「120fps」を選び動作させた。フレームレート計測では、商店街の一定ルートを移動したときと、戦闘中の様子を「CapFrameX」で記録した。
内蔵GPU最速クラスの一角を占めるRadeon 760Mだけあって、平均フレームレートは「60fps」を超えた。戦闘中のMin(1% Low)は40fps台まで落ちているものの、AFMFを利用できる場合は有効にしてみるのもアリだ。
『TEKKEN 8』(DEMO)
4本目は格闘対戦ゲームの体験版『TEKKEN 8』(DEMO)。低画質、中画質それぞれの設定で、CPU対戦中のフレームレートを確認した。画質は「描画品質プリセット」設定で「低設定」および「中設定」を選択。またこのとき、TEKKEN 8内の「アップスケーリング」設定が自動で設定された。CPU対戦ということで毎回動作内容が変わるため、フレームレート計測用に対戦中の様子を「CapFrameX」で記録し、AvgとMin(1% Low)を抽出している。なお、TEKKEN 8の対戦は、フレームレートの上限が60fpsに固定されている。
低画質設定の場合多少さみしい画面表示になるものの、CPU対戦で平均60fpsを記録しており、体験版の格闘対戦を楽しむなら十分かも。
『Tom Clancy's Rainbow Six Siege』
5本目の『Tom Clancy's Rainbow Six Siege』では、ゲーム内蔵のベンチマークを使ってテストを行なった。ディスプレー解像度はフルHDに設定し、画質は「総合品質」設定で「中」を指定した。また「レンダリングのスケーリング」設定を「50」(デフォルト)にした場合と、「100」にした場合とでベンチマークを実行した。
結果としては、中画質およびスケーリング50%で十分楽しめるフレームレートとなっており、勝敗にこだわらずプレイを楽しむのにいいだろう。今回試していないが、「最新パーツ性能チェック 第436回」では、よりGPU負荷が軽い『VALORANT』でフレームレート200fps超えを維持していたので、妥当な結果だろう。
『Dead by Daylight』
最後は、低画質でも十分楽しい『Dead by Daylight』。画面解像度は、「グラフィック」の「画面サイズ」でフルHDに設定し、画質は「クオリティ」設定で「LOW」を選択。続いて「FSR」設定を「オン」にして、「FSRシャープネス」を「20%」に変更した。また「FPS制限」を「120」に設定。
その上で、「画面の解像度」設定を「80%」にしたときと「100%」にしたときのフレームレートを確認した。計測はチュートリアルで一定ルートを移動した。
「画面の解像度」設定が「100%」の場合はMin(1% Low)が60fpsを下回ったものの、「80%」の場合は60fps超えを記録し、平均も80fps台と余裕のある数値になった。この結果なら、学業・仕事の合間にサバイバー(またはキラー)を楽しめるはずだ。