まず感じるのは「シンプルに作りのいいキーボード」であること
実際にK65 PLUS Wirelessを見ていこう。まず、「モノのよさ」を感じる上品なデザインに注目したい。黒とグレーを基調とし、Escキーだけ光沢仕上げになっていたり、コントロールダイヤルがヘアライン加工になっていたりと、所持欲を満たしてくれるだろう。ケースもずっしりとした重厚感があり、落ち着いたマット加工のキートップはぐらつきの少ないなど、ハイエンドさを演出してくれている。
キー配列については、ばっちりと日本語化されていて、前述のとおりコンパクトさを保持しながらも、75%ならではの利便性を持っている。例えば十字キー、Home・Page Up・Page Downなど、60%では削られがちなキーが備わっている。ただし、十字キーの位置の関係か左Ctrlや左Altなどのキーが削られている点には注意したい。
K65 PLUS Wirelessの最大の特徴的ともいえるのは、右上にあるコントロールダイヤルだろう。これは音量調節、キーボードライティングの明るさ調整、縦スクロール、横スクロール、拡大縮小が可能だ。
なお、コントロールダイヤルの機能はFnキーと応じたキーを組み合わせたショートカットで切り替えることになる。このほかショートカットキーは後述のCORSAIRの制御ソフト「iCUE」から確認できるので、宝の持ち腐れにならぬよう使用する前に目をとおしておきたい。
軽くて疲れにくい独自のメカニカル式Redスイッチ
2層の消音レイヤーでタイプ音も静か
さて、もっとも触れている時間の長いキーについてもみていこう。スイッチにはホットスワップにも対応したCORSAIR独自のメカニカル式Redスイッチが採用され、いわゆる一般的な“赤軸”のような打鍵感を持つ。クリック感が少なく軽いキータッチで入力ができる一方で、自然な抵抗感でメリハリがあるのが特徴だ。
青軸などほかのスイッチにありがちなバネっぽさもなく、スッと押し込んだあと自然な抵抗感でキーに意識を向けることなく離すことができる。実際に「VALORANT」をプレイしていても、この適度な跳ね返りの軽快さは、エージェントを動かすうえで有用なポイントの1つだと思えた。また跳ね返りに対する心地よさは、ゲームだけでなくテキスト作成時に感じることも多かった。
キータッチは軽いので疲れにくく、マット加工のキートップも汗ばむ指先でも滑ることはない。仕事を終えてから深夜までゲームプレイするといった日もあるので、疲れにくいというのは社会人ゲーマーにとっては重要だ。また、多少スコスコという音は鳴るが、静音性にも優れている。2層の消音レイヤーが組み込まれているそうなので、こちらの恩恵だと思われる。
一昔前は、「カチッカチッ」と鳴るタイプのメカニカルキーボードが人気だったが、ボイスチャットを使用しながら対戦するゲームが増えたり、配信する人が増えたりしている昨今、タイプ音がマイクにのらないくらいの静音性は、重要になってきている。そういった意味でも、タイプ音が静かなのは魅力といっていいだろう。
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