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T教授の「戦略的衝動買い」 第771回

人生最後の腕時計「ロレックス エアキング」を衝動買い

2024年02月09日 11時30分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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人生2度目の「新品のロレックス」を購入

 今回筆者は人生2度目の新品購入ということで、自分が付けた傷を大事にしたいと思い完全新品のエアキングの方を買った。もちろん毎日使って1月経過したいまは摺り傷がいっぱいだ。

 約20年ぶりに見るグリーンの木箱に入った人生最後のロレックスである新品のエアキングは、なかなか頼もしい風貌だ。今回のエアキングは短期間の間に前作の116900というモデルから最新の126900というモデルに変更され、その間に円安の関係か正規代理店価格も3回ほど値上げし、一番安いロレックス入門腕時計もついに100万円を超えた。

 もともと並行店では正規代理店価格で売られているロレックスは皆無なので、正規代理店価格の値上げは単なる数字の変更であってそれほど大きな意味は持たない。実際に筆者が中野ブロードウェイの腕時計店で購入した価格は132万9850円だった。これはエアキングの正規代理店価格である106万5900円に対し価格差26万3950円となる。この価格差が、並行店の販売利益とロレックスマラソンランナーの転売利益となる計算だ。

 もし両者の取り分がイーブンとして、約13万円の転売利益のために何十回も時には何百回もロレックス正規販売店を回遊する価値があるかどうかは個人差があるだろう。またうっかり正規販売店でエアキングを入手してしまうと、同じ機種は今後5年間は買うことはできない。

 またその他のモデルも1年間は購入制限が付くので、多くのロレックスマラソンランナーはより転売益や市場規模の大きなデイトナなどにシフトするのが普通だ。ある面、エアキングはロレックスマラソンで買える確率の高いモデルであるともいえる。

 購入したエアキングは、12時位置にロレックスのブランドカラーであるグリーンのROLEXロゴとゴールドの職人の手の形のアイコンを配置し、ベゼル径は前回モデルと同じ40mmと大きくなり、押し出しが立派な面構えに変更された。パッと見のデザインはエアキングの前回モデル(116900)と良く似ているが、じっくり見るといくつかの違いは簡単に発見できる。

 音速の壁を超えることを目的に開発中のジェット自動車「ブラッドハウンドSSC」のスピードメーターやタキメーターをモチーフとした前モデルのミニッツスケールの「5」が、よりデザイン的にバランスのとれた「05」と2桁に変更された。長短針に加え、前作ではブラックアウトだった3、6、9のアワーマーカーとグリーンの秒針は、夜光塗料を施したクロマライトとなりブルーの光は夜間の視認性が向上した。

 そして珍しいポリッシュ仕上げのリュウズガードが付き、2重の裏ブタがなくてもミルガウス同等の耐磁性能を保てるパワーリザーブ70時間のキャリバー3230に変更になった。性能をより向上しキープしながら軽量化、軽薄化、スポーティ化に成功している。ラグ幅も少し広くなりブレスレットはダブルロック。そしてイージーリンク機能によって、バックル部分で5mmの長さ調整が何時でも簡単にできるようになり、便利になった。

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