薄型でも快適?
テクノロジー進化とマウス開発
ケースから取り出した折紙マウスは、少し分厚い(14mm)先端の光学部分をのぞけば、実測の薄さはどこも5mm少々だった。表現はちょっと失礼で申し訳ないが、パッと見の外観は止まっている大きなハエのように見えてしまった。両方の羽根の部分を中央に寄せるように指先で挟むと内蔵されたマグネットでくっついて、ワンアクションで中高のマウス形状になる楽しいギミックだ。
昨今はテクノロジー的には、いくらでも薄い小さなマウスを開発することが容易な時代だ。しかし、基本的にマウスは人が指をくっつけて手のひらを丸くして机の上に置いた時に、その空間サイズを気持ちよく満たすような人間工学的な設計とうんちくが重要だ。そこが各企業で思い入れや思い込みの歴史があって、なかなか楽しいところなのだ。
普及価格帯の光学式マウスが登場する1999年頃までのマウスは、内部に鉄球をゴム系の素材で包んだ小さなボールが入っていたのをご存じの読者諸兄姉も多いだろう。マウスを机上で動かすと、そのボールの上下左右の回転動作をボールの周囲にX軸Y軸に直角配置されたローラーがセンスして、画面上のXY座標に展開し、画面上をカーソルが移動する仕組みだった。時々、マウスの裏側を開けてボールやその周囲のローラーにくっついたゴミを掃除したものだった。
ちょっと横道にそれるが、NASAのスペースシャトルがThinkPadを標準備品として1機に予備を含め十数台のThinkPadを搭載していた一つの理由は、宇宙でのパソコン操作ではボールが無重力状態で宇宙遊泳して正しく動作しないことが理由だった。トラックポイントには宙に浮くボールが使用されていないので、まったく問題なかったのだ。
今回、友人から頂いたボールの入ったマイクロソフト純正のPS/2マウスからレノボの光学式有線マウス、光学式ワイレスマウス、マイクロソフトのSurface発売のころに登場した折り畳みARCマウス、そして今回の折紙マウスの5台を左から右に並べてみた。テクノロジーの変遷とそれに伴うデザインの変化は、なかなか楽しい。
いずれも使用時には人間工学的に人の丸くした手のひらと、机上面との間の空間に自然に収まるような形状にデザインされている。折畳型マウスといえば、筆者をはじめ多くの人の印象に残っているのはマイクロソフトのARCマウスだろう。筆者もすでに手元にSurfaceはなくても、ARCマウスだけは今も愛用している。できの良いロングセラー製品だ。
ARCマウスも今回ご紹介の折紙マウスも、折りたたむということに関してはコンセプトはほとんど同じだ。ベキッと本体中央をへし折ることで電源が入り、レディーになるARCマウス。折紙マウスは左右の2枚の羽根部分を中央に寄せることで電源が入りレディーとなる。いずれも電源オンと同時に形状はレガシーなマウスの形状にトランスフォームするところも同様だ。
筆者のマイクロソフトARCマウスは単4乾電池2本で動作するが、折紙マウスは本体のUSB Type-Cポート経由で内蔵の500mAhリチウムポリマーバッテリーに充電する仕組みだ。1回のフル充電で3ヵ月程度は使えるらしい。もちろん使用頻度によって変化する。今のところ筆者は、まだ使い出して1週間なので実際のところは分からない。
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