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フロー状態を高め、認知負荷を軽減し、フィードバックループを改善する必要性があると指摘

業務に没頭できれば開発者の生産性は50%も向上 ― GitHubのDevEx調査

2024年01月26日 15時30分更新

文● ASCII

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 GitHubは、2024年1月23日(米国時間)、開発者エクスペリエンス(DevEx: Developer Experience)に関する調査結果を公開した。

 本調査では、DevExにおけるフロー状態(業務に没頭している状態)や認知負荷、フィードバックループが、生産性の向上とイノベーションの推進にどのような影響をもたらすかを分析している。

 DevEx測定を支援するDX社と連携し、同社の持つ洞察と専門知識を活用、ワークデザイン理論を用いて仮説を立て、20社以上の企業を対象に調査したという。

調査結果のまとめ

フロー状態を高める

 調査によると、深く集中した業務時間を確保した開発者は、生産性が50%向上することが明らかになったという。GitHubは、価値の高い仕事をするためには、Slackのメッセージやミーティング、同僚からのヘルプ要請など、仕事の妨げとなるものを最小限に抑えて、フロー状態に留まることが重要だとする。

 「コーディングを最適化するには、適切な環境が必要です。開発者がフロー状態に入り、その状態を維持できるようにする方法を導入することは、勝利への近道なのです」と、本調査を担当したGitHubのスタッフリサーチャーのEirini Kalliamvakou氏は説明している。

 また、仕事に魅力を感じている開発者は、生産性を30%高く感じていることも分かった。

 「深い仕事と刺激的かつ魅力的なプロジェクトに従事してもらうことは、生産性を高めるために企業ができる特に大きなことの1つです」と、本調査を共同で担当したMicrosoftのパートナーリサーチャーであるNicole Forsgren氏はコメントする。

認知負荷の軽減

 コードの理解度が高いと答えた開発者は、理解度が低いか、まったく理解していない開発者よりも、生産性を42%高く感じていることも分かった。理解度の低さは、ドキュメントの不備や古さ、オンボーディング対応の不足、AIによる急激なイノベーションなど、さまざまな要因から生じるという。

 「GitHub Copilot」のようなAIアシスタントツールの出番はここだと、Kalliamvakou氏は指摘する。「新たなテクノロジーは、開発者がコードをより深く理解することを助け、生産性の向上を支援します」(Kalliamvakou氏)。

 また、直感的で簡易なプロセスがイノベーションを促進する一方で、煩雑なプロセスは時間を浪費し、フラストレーションを生む。調査によると、直感的なプロセスを持つ開発者は、自らを50%高く革新的だと感じているという。

フィードバックループの改善

 ソフトウェア開発においては、効率的なフィードバックループが必要といわれている。調査では、コードの納品までの時間が短いと回答した開発者は、そうでない開発者よりも20%革新的だと感じているという。「フィードバックを速やかに得ることで、好奇心や意欲を維持したまま、迅速に作業を進めることができるのです」(Kalliamvakou氏)。

 迅速なフィードバックループには、もう1つメリットがある。開発者の質問に対してより短い時間で回答するチームは、技術的負債が50%少なくなっているという。よくある質問を文書化し、必要な回答を簡単に見つけられるツールを導入することで、アジリティを高めることができる。

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