毎分150枚/300面の高速スキャン、原稿の傾き補正やステープル止め原稿の自動停止機能などを搭載
PFU、業務用A3スキャナーの新フラッグシップ「fi-8900シリーズ」発売
2024年01月11日 13時30分更新
PFUは2024年1月11日、業務用イメージスキャナー「fiシリーズ」の大容量フラッグシップモデルとして、ADFタイプのA3高速機「RICOH fi-8900シリーズ」3機種(fi-8950/8930/8820)を販売開始した。出荷開始は1月16日から。
既存機種であるfi-7900/7800の上位機種にあたり、毎分150枚/300面(fi-8950)という読み取りスピード向上のほか、原稿の傾きをまっすぐに整えてから給紙する機能、ステープル止めを検知して給紙を停止し原稿を保護する機能などを新たに搭載している。
fi-8900シリーズは、A3ドキュメントに対応した大容量イメージスキャナーのフラッグシップモデル。金融、公共、医療、BPO(ビジネスアウトソーシング)といった、大量かつ多様な原稿読み取りを必要とする業種に適した製品となる。
fi-8950はfiシリーズ最速の毎分150枚/300面、fi-8930は毎分130枚/260面、fi-8920は毎分120枚/240面の読み取り性能を持つ。高速化により、fi-8950では1日当たりの読み取り目安が13万枚と、従来機(fi-7900)よりも1万枚増えた。また原稿トレイには最大750枚(fi-8820は500枚)の原稿を搭載可能。
fi-8950/8350は、世界初(国内メーカーのイメージスキャナーにおいて、同社調べ)「自動スキュー(傾き)補正」機能を搭載している。これはセットされた原稿の傾きを検知し、左右にある2つの給紙ローラーの回転速度をコントロールして、傾きをまっすぐに整えてから給紙する機構。これにより紙詰まりや排紙のばらつきを抑制し、安定した読み取りを実現するという。
また、ステープル止めされた原稿を検知し、給紙を自動停止して原稿を保護する「ステープル原稿検知」機能も新たに搭載した。新たな機構によりステープルの位置によらず検知が可能で、原稿の破損や装置内へのステープルの混入を防ぐ。
厚紙封筒など、本体上部への排紙(Uターンスキャン)に適さない原稿(厚さ1.25mmまで)の読み取りは、側面のレバースイッチで本体背面への排紙(ストレートスキャン)に切り替えることで対応する。
ほかにも、原稿のサイズに応じた排紙スピードの制御によるばらつきの軽減、4.3インチのカラータッチ操作パネルの搭載、USB 3.2および有線LAN接続への対応、設計の全面的な見直しによる約10kgの軽量化(重量23kg)などの改善点がある。
標準モデルの価格(税抜)は、fi-8950が143万円、fi-8930が112万円、fi-8920が104万円。それぞれ表面/裏面にインプリンタを搭載したモデルもある(インプリンタはオプション追加で後付けも可能)。