メガネユーザーも装着しやすいアイウェア
メガネ型のデバイスであるアイウェアも様々な製品が出てきていますが、Brilliant Labsの「Monocle」は市販のメガネの片側に取り付ける、小型のヘッドアップディスプレーです。
MicroPythonによるプログラミングが可能で、様々なARアプリケーションを開発し動作させる開発用デバイスとして販売されています。標準ではChatGPTを利用できるアプリ「arGPT」が提供されています。
Monocle本体は透明樹脂製で、メガネの前に取り付けてもシースルーで前方を見ることができます。上部には動作をコントロールするノルディックセミコンダクター製のMCUやプログラミング用のFPGA、720pのカメラなどを搭載。ワイヤレス通信はBluetooth 5.2に対応します。
バッテリー容量は70mAhで1時間の動作、充電ケースで6回まで充電できるので合計6時間利用できることになります。動作時間が短いのはやはり開発用デバイスだからでしょうか。
本体の厚みは結構ありますが、透明なのでメガネにつけてもあまり違和感はないかもしれません。本体サイズは非公開のようで正確な重量がわかりませんが、メガネに取り付けても極端に重くなることはありません。装着は樹脂製のクリップを使います。
背面側から見ると、クリップの先端あたりに見えるのがMicro OLEDのカラーディスプレーで、解像度は640×400ドット。下部側の屈折している部分はプリズムで、ここにディスプレーの画面が投影され、90度曲げられてメガネを通し、目で見ることができるという仕組みです。
アプリで文字を表示してMicro OLEDディスプレーを見てみると、たしかに小さく文字が表示されます。これをプリズムを通して目で見ることができるわけです。
実際にメガネに装着するとこのようなサイズ感になります。かなり出っ張ってしまうものの、市販のメガネに装着するだけで使えるのは手軽で便利。今回はファーウェイのアイウェア「OWNDAYS × HUAWEI Eyewear 2」にMonocleを装着してみましたが、メガネ側では音声を再生、Monocleで表示を見るという使い方もできるわけです。
Monocleの使い道としては、カメラを通して目の前の映像を最大16倍に拡大して見たり、写真や動画の撮影、またテキストを表示してスカウターのように使う、などが考えられます。
アプリはMicroPythonを使っての開発が必要ですが、プログラミングができない人でもiOS向けアプリの「arGPT」を使えば、ChatGPTを使ったAIチャットの会話をアプリとMonocleに表示することもできます。
今回はスマートデバイス向けのARアプリケーション開発をしているMESON, IncのCEO、小林祐樹氏所有のMonocleを短時間だけ体験させていただきました。同氏は「ARおじさん」(@AR_Ojisan) のアカウント名でXなどでAR関連の情報を発信しています。
リアルな空間にバーチャルなコンテンツを融合できるAR、その世界を自分のメガネでそのまま体験できるMonocleには無限の可能性があるかもしれません。
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