このページの本文へ

AI戦略を策定している企業は39%、まだまだAI活用は初期段階

AI活用のための包括データ基盤・アナリティクスを揃えた「Qlik Staige」

2023年12月13日 08時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 データ統合/データ分析プラットフォームを展開するクリックテック・ジャパン(Qlik)は、2023年12月12日、米本社副社長によるAI戦略説明会を開催した。

 冒頭、米Qlikの副社長 兼 データ事業本部長であるドリュー・クラーク氏は、「生成AIはこの30年間に培われてきたもの」と振り返る。

米Qlik 副社長 兼 データ事業本部長 ドリュー・クラーク(Drew Clarke)氏

 ちょうど30年前、アナリティクス基盤を展開する企業としてQlikが創業。データアナリティクスを用いた意思決定の支援は、この頃から始まった。そして、20年前には、ビッグデータが普及。Qlikが2023年5月に買収を完了したTalendが、オープンソースのETLにより創業したのが2005年だ。そして、10年前からクラウドのデータウェアハウス、データレイクが採用され始めた。

 「これらのアナリティクスやデータ統合、そしてデータウェアハウスが、現在の生成AIの基盤を築きあげている」とクラーク氏。

生成AI登場までのデータ分析の歴史

AI活用はまだ始まったばかり、従来型AIの優位性は変わらず

 クラーク氏は、AI活用において「多くの企業がデータの重要性を見落としている」と強調する。「生成AIが人間の脳と同じように働くためには大量の情報が必要。今後、分析のために移動・管理されるデータ量は73%増加するといわれており、これら全てが分析やAIに供給されなければならない」とクラーク氏。

 クラーク氏は、データのAI活用における4つのポイントを挙げる。

 1つ目は、データの多様性だ。構造化されたデータも必要だが、それ以外の多様なデータソースから取り込む非構造データがAIに不可欠だという。2つ目は、データのガバナンスだ。多くのITリーダーが、AIで利用されるデータのプライバシーとセキュリティを懸念事項として挙げ、各国の政府は調査と規制を進め、専有データをめぐり訴訟も起きている。

 3つ目は、人間が理解しやすい形で、データを利用できるようにすること。そして4つ目は、最終的に人間が判断を下せるよう、他のシステムと繋がっていることが重要だという。

AI活用のためのチェックポイント

 Qlikが2023年の8月に、ユーザー企業に対して実施した調査では、AI戦略を策定している企業は39%にとどまった。クラーク氏は、まだまだAIの活用は始まったばかりだとし、企業のAI活用を促す。

 また、従来型AIと生成AIは、双方ともに重要としつつ、「現状は従来型AIが優位性を保っている」とクラーク氏。クリックテック・ジャパンのカントリーマネージャーである今井浩氏は、「海外や日本のユースケースを見てきた中で、従来型AIと生成AIを、適材適所で活用している企業が印象的。従来型AIでROIを高めて、その分を生成AIに投資するという動きが現実的ではないか」と補足した。

企業のAI活用を支援する「Qlik Staige」 ― 生成AIはQlikの追い風に

 Qlikは、企業のAI活用を支援するために、2023年9月、AIを活用するためのデータ基盤とAIにより強化されたアナリティクスからなる「Qlik Staige」を発表している。

 Qlik Staigeは、AIに対応したデータセットの準備から、AIによるデータの統合や品質改善、AIモデルの最適化まで、包括的なデータソリューションを提供する。そして、アナリティクスソリューションである「Qlik Sense」による迅速なインサイトの提供や、生成AIによるリコメンデーションやインサイトの生成までをカバーする。

5つのオファリングからなるQlik Staige

 クラーク氏は、現在の生成AIに対する関心の高さはQlikへの追い風になっているとし、AIモデルには絶対的にデータが必要だということ、AIへのデータ移行を手掛けるTalendを買収したことをその理由として挙げた。

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    ITトピック

    実用化が楽しみすぎるスマート技術たち 「長距離ワイヤレス給電」から「室内向け太陽電池」「超音波センサー」まで

  2. 2位

    sponsored

    AIインフラ市場“一強体制”を崩せるか AMDが「Helios」で体現するオープン戦略とフィジカルAIのラストマイル

  3. 3位

    ITトピック

    IT技術者の約半数が「AIの進化で転職を意識」/これから起きるのは「SaaSの死ではなく変容」/バックアップ市場は堅調に成長、ほか

  4. 4位

    デジタル

    kintone MCP Server とは?現在提供されている3つの選択肢をフラットに比較

  5. 5位

    デジタル

    買い切り型クラウド「pCloud」がDX総合EXPOへ CEO来日で日本展開を加速

  6. 6位

    データセンター

    IOWNによるGPU分散インフラ「GPU over APN」実証環境を開放 NTTドコビジが全国8拠点をつなぎ提供

  7. 7位

    sponsored

    「IT機器が高すぎる」「熟練メンバー不在で分からない」… 情シスさんの“現場の悩み”をエンジニア3人に聞いてみた

  8. 8位

    ITトピック

    6.4万人の熱狂をAIが導く FIFA W杯全スタジアム「デジタルツイン」化が変えた観戦体験

  9. 9位

    Team Leaders

    AIエージェントが顧客対応から“恋愛相談”まで マッチングアプリwithのCSを変えたチャネルトーク

  10. 10位

    クラウド

    顧客企業のビジネスを動かす「基幹系AI」を実現する 日本オラクルの2027年度戦略

集計期間:
2026年07月12日~2026年07月18日
  • 角川アスキー総合研究所