Stability AI Japanは11月27日、AIを中核技術として主要製品やソリューションを開発するスタートアップ企業をサポートするための新プログラムを発表、第一弾として「Fotographer AI」を採択した
金銭・技術・マーケティング支援を提供
同プログラムは、新興企業が同社のAIソリューションを活用できるよう支援することで、エコシステムを強化し、長期的なパートナーシップを築くことを目的としている。
採択された企業は無料API利用枠の提供といった金銭的支援、Stability AIの技術担当者による専門的なアドバイスやサポートといった技術的支援、Stability AIのユースケースへの掲載、主要イベントへの登壇機会の提供といったマーケティング支援、さらに、ステークホルダーとベンチャー企業を繋ぐコミュニティの形成といった施策を受けることができる。
対象となるスタートアップの要件
同プログラムの対象スタートアップは、AIを中核技術として製品やソリューションを開発している設立から3年以内の企業かつ、シードからシリーズAまでの間(シリーズAは過去12ヵ月以内に資金調達を完了していること)で、ホワイトリストに掲載された投資家からのエクイティ投資を受けていることが要件となる。
ただし、特定の優良なスタートアップに対しては例外措置が適用される場合があるという。
第一弾にFotographer AI
同プログラムの第一号として同社は、主にEC事業者に向けて画像生成AI技術を用いたBtoB SaaSの提供をしている「Fotographer AI」と支援協業を締結。
親会社であるStability AIのCEO、Emad Mostaque氏は「Stability AIは、私たちのオープンなモデルがスタートアップ企業に力を与える重要な役割を果たすことをお約束します。私たちの取り組みが日本の次世代ビジネスの成長を後押しすると確信しています」と、取り組みへの意気込みを語っている。
OpenAIの例を見るまでもなく、いくら高性能なモデルを開発しても、それを実際に活用・マネタイズできなければ企業活動は維持できない。自社製品を積極的に活用してくれるスタートアップを支援することで囲い込んでいく戦略は有効だろうか。