「Vertex AI」との統合によりメタデータ抽出機能を提供、「Google Workspace」連携も
Box、生成AIによる業務改革に向けGoogle Cloudとのパートナーシップ拡大
2023年11月10日 07時00分更新
Boxは、11月1日(米国時間)、生成AIを活用した企業の業務改革の実現に向けた、Google Cloudとのパートナーシップの拡大を発表した。「Box」に格納されているデータを効率的に処理・分析するための生成AI機能の構築において、Google Cloudの「Vertex AI」を統合する。
Boxは、Google Cloudの大規模言語モデル(LLM)をBox AIに統合、Vertex AIを利用して、新たにメタデータ抽出機能を提供する。本機能は、メタデータ項目とファイル内の属性情報をマッチングさせ、ドキュメントに含まれるコンテキストを自動識別・タグ付けすることで、データ入力とメンテナンスの時間を削減する。例えば、期限切れ間近の契約書や当月支払いの請求書を自動的に分類し、適切なラベルを付けて処理することなどができる。
メタデータ抽出機能のベータ版は、2024年に、BoxのEnterprise Plusプランのユーザーに対して展開される予定だ。
また、ネットワーク、データ分析、機械学習領域を中心にGoogle Cloudの利用を拡大する。これには、暗号鍵管理サービス「Box KeySafe」へのストレージオプションの追加や、ネットワーク通信を強化するグローバル・ネットワーク・インフラ、コアデータシステムのパフォーマンスと可用性を向上させる「Cloud Bigtable」、ユーザーにデータドリブンなインサイトを届けるための「BigQuery」の採用が含まれる。
パートナーシップの拡大により「Google Workspace」との既存の連携も強化され、Box上からGoogleドキュメントやスプレッドシート、スライドを使ってコンテンツを作成、共有、保存することが可能になる。さらに「Box for Google Workspace」アドオンにより、Google Workspace上でのシームレスなBoxとの連携が可能になる。これらの連携は、すでにBoxとGoogle Workspaceの全ユーザーが利用できる。