ロレックスをめぐる買い取り騒動
今回は2回に分けて本記事では「売却編」、後半は「ブラックベイ プロ購入編」でお送りする。売却編では素人セラーが遭遇した令和の「買取店」の実情をご紹介する。次回はロレックスのディフュージョンモデルと呼ばれる新しいブラックベイ プロ腕時計のことを詳しくご紹介したい。
腕時計に限らず何かを売ろうとしたら質屋くらいしかなかった昭和な時代とは違い、現代の選択肢は多い。一般的にはネットオークションやフリマだろう。一方、昨今街でもネットでも流行っているのは「買取ビジネス」の形態だ。SNSなどにも頻繁に広告を出しているので一度は目にした読者も多いだろう。
昨今の広告は「一番高く買い取る」とか「一気に10社の買取査定価格を返信」とかが多いようだ。過去、筆者は衝動買いした多くのガジェットを断捨離する時にもっともしていた方法は、オフィススペースで定期的に実施していた自分専用の「超破格断捨離会」や他人の主催する「フリマ」への出張断捨離会だった。
しかし腕時計バブル時代の今回は多くの先人が実際やってこられたように、まずネットで買取査定を依頼してその査定結果をネット上で見て比べることのできる実勢販売価格との差分を肌で感じて、妥当な高額査定をしてくれたいくつかのお店にブツを持ち込んで、本格査定をお願いすることにした。
せっかちな筆者は短期決戦を目指すべく前述した「一気に10社の買取査定価格を返信」を選択し、売却希望の腕時計のモデル名と年式、コンディション、おおよその使用期間などを送ってみた。メールでも何でも極めて返信の速い人ってのはいるものだが、今回はもう速過ぎるくらい速く返事がくるケースが多かった。
問い合わせを送って数分後、本当に10社近くから現在の状況なら買い取れる最高額が「〜XXX万円」てな表示で送られてくる。なにより驚いたのは売却希望のメールを送った瞬間から、返信メールではなく何ヵ所からも音声電話やSMSが来たことだった。
今回は自分では全く使っていないサブ電話番号にしておいて本当に良かった。音声電話嫌いな人やせっつかれることの嫌な人には向いていないかもしれない。結局、電話には一度も出ずSMSで連絡をもらうかメールをくれと伝えて久し振りに短期間に集中した音声電話ラッシュを回避した。
その後も、腕時計の写真を送れとか、売却希望額を教えろとかいろいろなコメントやメールが送られてきたが何れも「一番高く買い取る」「頑張る」と言うのが共通のメッセージだった。最終的に何度かやり取りした買取業者のオフィスに現物を持って訪問することにした。
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